あかり、育つ(17年7月3日~)

7月3日(月)

前日の晩から、24時まで私が「あかり」の付き添いをして、それから父と交代するようになった。

2日の夜から朝にかけての「あかり」は、病院の行き帰りで多少の疲れが出たのか3時間くらいで起きる以外は落ち着いて過ごしてくれた。

帰宅後、まずGRGRをした。あまり排出量が多くなかった。

そのまま祖母と沐浴させる。リラックスした顔をする。

夕食後「あかり」の付き添いをする。

妻がいる時は、妻が中心になり「あかり」の育児をしていて、両親はたまに見るだけでほとんど手を出さなかった。

しかしながら、このような事態となり、図らずも両親が育児において前面に出てくるようになった。

色々意見してきて腹立ったり、育児する姿が楽しそうだなと思ったりするが、早くアパートに戻り、3人で生活したい。

23時ころから「あかり」が泣き出す。寝ぐずりの再発。やはり前日は疲れていただけだったのかもしれない。

全力で泣き続けているのに、その全力さ加減が一向に衰えない。この動力は何なんでしょうか。

24時になっても泣きやまず、父と交代した。

樋口毅宏「おっぱいが欲しい」を読みはじめた。

 

7月4日(火)

その後、「あかり」は3時くらいまで寝なかったという。

3時に寝て、8時になっても起きない。完全な昼夜逆転

***********

帰宅後、GRGR。

大量に出す。最初は濃い緑で、徐々に黄色いのが出てくる。ある程度出し尽くしたと思えたところでオムツを履かせる。

しかし、抱いていると排便の音がしたのでオムツを脱がせて排便を確認し、履き替えさせる。

GRGR→沐浴→ミルクというルーティーンを行う。

21時ころから子守りをする。

DJ KRUSH「軌跡」の4周目が終わる深夜2時30分ころに父が起きて来たので交替して寝室に上がる。

Abemaビデオで「フリースタイル・ダンジョン」晋平太とR-指定。

「フリースタイル・ラップの教科書」の巻末で対談相手に呼ばれるくらいだからRとの間に遺恨はないことは分かっていました。なので、単純に技術重視の内容になるかと思いきや、何か、情念が勝っていた方が勝ちみたいな。

花の種類を並べたてたRは見事としか言いようないでしょ?競技なら1戦目クリティカルだけど、情念が入ってくるから3本目までかかる。

R-指定を強いと認めて、でも勝負を降りない、と宣言されれば判定はチャレンジャーに傾きます。

漢との対戦では技術優先の判定だったけど、今回の対戦では情念が優先されている気がする。技術と情念のの間で判定が揺れているなと思いました。Lilyさんはビジュアル要員で、この人に納得いく審査を期待してもダメだよね。今回の対戦ではコメントなかったけど。

やましい所があって場を離れた人が、色々言われるのを分かっていて戻ってくることほど憂鬱で勇気のいることはなかなかなくて、もともと「フリースタイルラップの教科書」を発行した晋平太に「情念」が追加されたら晋平太が勝ち進むのは仕方ない。

でも、競技としてそれでいいの?とは思う。

晋平太が、俺はHIP HOP中毒と言っていた。でも、HIP HOPに好かれていないのが晋平太。

DJ KRUSH「軌跡」と「フリースタイル・ダンジョン」全く別物ならいいんだけど、R-指定がどちらにも加わってるから混乱する。

 

7月5日(水)

仕事終わりで妻を見舞う。前の日の夜は副作用で具合が悪くなって点滴をしたと言うが、今のところ体調はよさそう。

行きに買ったアイスとシュークリームを2人で食べる。

渡したマンガ「BLUE GIANT SUPREME」2巻は面白かったと言っていた。「21エモン」はコマが細かいから読むのに時間がかかると言っていた。

前の日に父がガラガラ(メリー)を買ってきたことを聞いてないと言われた。多少のすれ違いがあって怒られたから言わなかったと返した。

金曜日に「あかり」の診察終わりで顔を出すと伝えて帰る。


帰宅後、母親と「あかり」の沐浴。沐浴はリラックスするようで泣いたことがない。

夕方、自然排便があったという。


諸々のことを両親に任せて早めに寝る。

寝室に行って「水曜日のダウンタウン」の録画予約を忘れていたことに気づき慌ててセットするが、後半の20分くらいしか録画されてなかった。

 

7月6日(木)

 

7月7日(金)

「あかり」の耳鼻科診察のため午後仕事を休む。

早めに行って妻のところに顔をだしてミルクを飲ませる。

その後、診察。耳の聞こえが悪い疑いがあったので診てもらうことになったが今のところ異常はなさそう。

 

7月9日(土)

午後から「あかり」を連れて病院に行く。

病室には妻の友人が子どもを連れて見舞いに来てくれていた。

母親の後を追って歩いたり、会話できるようになるまで、あと2年。待ち遠しいけれど、ゆっくりでいい。

夜から朝にかけて「あかり」の付き添い。3時、7時、11時、15時、19時、23時の4時間周期が身体に馴染んだのか寝付かない事がなかった。

 

7月10日(日)「外出と育児ノイローゼ

10時過ぎに家を出て郵便局で入金し、出たところで写真館から電話があり、妻の入院前に撮影した写真が完成したと連絡を受ける。

写真を受け取り、病院へ行く。

とりあえず、上田市に向かうことにした。

イオンで乳児用の古着屋を見たり、タワレコ、ヴィレバンを覗く。

Spotifyで音楽を聞いているけれど、解説や歌詞、和訳が気になったり、物として欲しくなってしまうから、結局フィジカルも買ってしまう。CDプレーヤーはCDの交換が面倒なので、買ったきりで再生してないCDも多い。

Lil YachtyやMIGOSは日本盤がなく輸入盤しかなかったから買ってない。

その後、サント・ミューゼ。官民問わず、ホールの演目の水準は館長の手腕とイコールであると思わせる。上田は演劇において松本に迫ろうという気持ちを感じる。

ショッピングモールなどの商業施設や公共ホールの授乳スペースは多目的トイレを兼ねている場合がほとんどであるが、サント・ミューゼは違った。

個室で、冷暖房完備で、ソファがあり、流し台があり、ポットが備えられていた。

その後、「アカチャンホンポ」へ行く。アカチャンホンポなんて、少し前まで視界に入らない場所だったのに、興味深く眺めてします。

「あかり」の足のサイズは8cmで、靴は11cmのものから並べられていた。

お尻に動物を大きく縫い付けたズボンが売っていた。お尻が汚れるから?と言ったら、オムツを履いてお尻が大きくなるかららしい。なるほど。

スーパーで妻の日用品を買ってから病院に戻る。

高速を降りたところから泣き出したので、病院で白湯を飲ませ、慌てて帰宅する。

帰宅後はGRGR→沐浴→ミルクというルーティーンをこなす。

夕食後から「あかり」の付き添い。暑さのためか、疲れたためか、19時のミルクのあと泣き続ける。白湯を飲ませるが落ち着かず、30分繰り上げて22時30分にミルクを飲ませたら落ち着き、寝てしまった。お腹すいてたなら言ってくれよ。

少し前に「23歳の母親が生後2ヶ月の娘に祖母の服薬していた高血圧の薬を飲ませて殺害した」というニュースがあった。「ホストに行きたくて」「子どもが邪魔」という発言から、どうしようもない母親だということになっている感がある。

でも、都会の狭いアパートの一室で昼夜を問わず、新生児が叫ぶように泣き続けることに対して、一瞬でも「イーーーッ」て癇癪を起こさずにあやし続けることの大変さを経験してから言っているんだろうか。

私だって子育てをする前は、泣く子どもに手をかけたニュースを聞けば憤っていました。けれど、今は「わかるよ、、、」と思うし、一方的に非難することはできません。

足を持つ手に力を込めたり、泣くなよと声を荒げそうになる瞬間は一度や二度ではないです。

「ホストに行きたくて」と理由が過剰だったから非難も集まるけれど「本が読めてない」「テレビが観れてない」「友だちと会えてない」「美容院に行けてない」「外出ができてない」「外食ができてない」という理由だったら、どうか?

子どもが産まれることで数か月前までの自分とは全く別の人格になれるわけではなく、「お父さんクエスト」にあるようにアプリが1つ増えたくらいの感覚が正確です。

今は「子ども」というアプリに熱中しているけど、それまで利用していたアプリがアンインストールされたわけではなく、今も「子ども」のすぐ近くにあるわけです。

そう簡単に切り離して、子どもが泣き叫んでも平常心を保てるのか。

育児ノイローゼになるのも分かります。子どもに手をかけない代わりに、自分を傷つけているようなもんです。

殺害に至るまでに家族の支援は無かったのか。全てを母親だけに負わせて非難することは私にはできない。本人の趣向であるから「ホスト」と「飲み会」の間に差なんかないのに。

あかり、育つ(17年6月26日~)

6月26日(月)

午後休み。

正午に帰宅し、妻が入院するため「あかり」と病院へ行く。

病院へ行く前に、写真館に寄って家族写真を撮る。

写真を撮ったあとで隣の鶏肉店で何か買ってきてと妻に財布を渡す。メンチカツ、鶏の紫蘇巻きフライ、唐揚げを買ってきていた。

おにぎりや唐揚げを食べるための飲み物を自販機で買うと、当たりのランプがついて缶コーヒーを余計にもらう。幸運が溢れているらしい。

病棟へ行く前に、婦人科へ寄って妻が幾つか検査を受けるのを待つ。受けてる間、「あかり」を抱えながら寝てしまう。

その後、病棟へ。

4人部屋で、同室は隻腕のおばちゃんとおばあちゃん2人。

妻が説明を受けるのを待ったりして、その後、帰る。

帰宅して、「あかり」の沐浴を母と。

その後、排便を促すためグリグリする。多く出た。

「あかり」は、あいかわらず寝なかった。23時に寝て25時に起き、その後5時に父に渡すまで眠らなかった。「あかり」のことは家族に任せることにして、私は妻のことを考えることにした。

妻の入院用に「ぶ」で買った「ドラゴン・ジャム」10巻セット。2巻まで読み終わる。面白い。16巻まで出てるらしい。


6月27日(火)

前の晩は寝れなかったので妻のところに顔を出さず、沐浴とGRGRだけやって「あかり」は父に任せてすぐに寝た。


6月28日(水)

起きてから父に様子を聞いたら、特に起きることはなかったと言っていた。

帰宅する前にシュークリーム、プリン、麦茶を買って妻を見舞う。

毎朝、医師2人が様子を見に来てくれるらしく、手厚い対応に感謝していた。

来週くらいから脱毛がはじまるらしい。帽子やカツラを見ておかないと。

帰宅後に沐浴とGRGRだけやって今晩も父に任せて寝た。


6月29日(木)

昨晩は寝ぐずりがぶり返して、3時ころに母へ渡して父は寝たという。3時まで寝なくて、それ以降は4時間くらい寝ていた。

GRGRやって、授乳は家族に任せて出勤した。


6月30日(金)

昼間、妻から一時帰宅の許可が出たとメールある。

退勤後に病院へ迎えに行く。

その前に書店へ行く。10巻まで読み終わった「ドラゴン・ジャム」の続きを買いに。ブックオフには11~15までが揃っていたが、410円だったので正規と変わらないじゃないかと憤慨し書店で買うことにした。

書店には13~16までしか売ってないからその4冊と「BLUE GIANT SUPREME」2巻を買って、病院からの帰りにブックオフで11と12を買った。

妻は火曜日と水曜日に抗がん剤の注射をしたという。


7月1日(土)

9時から11時くらいまで出かけて、それ以降は家で過ごす。

 

7月2日(日)

妻は16時30分までに病院へ戻ると言うから、15時30分ころに「あかり」を連れて病院へ行く。

昼頃に排便を促すためGRGRをした効果なのか、病院で自然排便があった。宿便が肛門に栓をしていて、GRGRをすることで栓が取れたのかもしれない。

自然排便が続くと良いが、腹筋が必要らしいから少し先のことになりそう。

月曜日に「Dragon Jam」1巻を読み始めて、日曜日に16巻を読み終わる。17巻はいつ?ネットを見ても情報はないし、掲載誌「スピリッツ」の今週号には掲載されてなかった。今年はまだ5、6回くらいしか掲載されてないっぽいので、17巻は年内に出ればいいくらいに思った方がいいのかもしれない。

 

「あかりの好きな瞬間」

1.ミルクを飲む1口目

 1回の食事に対して、ここまでの渇望を私は持っていない。1日6、7回授乳していて、メニューも変わってないのに、毎回新鮮な感覚で食事に臨んでいる。本人の成長のためとか欲しがってるからとかではなくて、1口目を飲むときの瞬間が見たくてミルクをあげていると言っても過言ではない。

2.寝ている顏

 きれいな顔をしている。生きてるのか心配になるから呼吸を確認しなきゃいけないけど、寝ている時はきれいな顔をしている。誰似だ?

3.沐浴中の顔

 リラックスしているように思える。

4.グズっていない時に、目を開けている顔

 表情と視線が安定せず、常に動いているから飽きない。


好きじゃないのは、夜に泣かれたとき。全力で泣いてるはずなのに落ち着くことがないし、バリエーション豊富に泣いてくるから参ります。

ポッセカット3曲~SUMMIT「Theme Song」リリースに寄せて

音楽レーベル・SUMMIT(サミット)が、所属するアーティスト総出演による「Theme Song」を発表しました。

紹介文には以下のようにありました。

SUMMIT プロフィール
SIMI LAB、THE OTOGIBANASHI'S、PUNPEE、GAPPER、C.O.S.A.、BLYY、TWINKLE+、VaVa を擁する HIPHOP レーベル。 グループそれぞれ違ったスタイルを持ちながらも、どこか共通する HIPHOP の価値観を持ち寄って初めてのレーベル・ポッセカットを制作。

リリースにあわせて、P氏もツイートしていました。

ポッセカット?聞いたことないワードです。

Posse=仲間」で「Cut=曲」。つまり、仲間同志が集まり作った曲を指すようです。

フィーチャリングだとメインのアーティストが仲間を呼んだという図式になってしまうし、Dragon AshのkjとBOTS、SHIGEO(SBK)、ILMARIRIP SLYME)が組んだ「Steady.co」はグループ感が強くなっています。

ポッセカットには、「場」の力があります。
ある場所に集まった人たちのなかから「なんか楽しいことしたいね?」と思い付きの声があがり、曲という形で結実する。それは、イベントでも旅行でもZINEを作るでも何だって良かったし、何にもならないことが大半なんだろうけど、「音楽」得意な人たちが多いから曲を作る。そういう単純な図式の実現が想像できます。

遊びだからこそ手を抜かない、楽しみつつ肩の力が抜けてて、楽しそうな雰囲気が充てんされています。

マイクリレーでMCが曲を繋いでいけるから、ポッセカットはやはりヒップホップならではという感じがします。

枕が長くなりましたが、「ポッセカット」の3曲を選びました。トリビュート・アルバムと同じで常にCD屋の棚にあるわけではないから、早めの入手が必要です。あるいはブックオフでDigしてください。

 

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●「Theme Song」SUMMIT

1. "Theme Song feat. RIKKI, MARIA, DyyPRIDE, in-d, OMSB, BIM, JUMA, PUNPEE, GAPPER, USOWA"

2. "Theme Song -吐血MIX- feat. C.O.S.A., CLAY, AKIYAHEAD, Dzlu, DMJ, alled, OMSB, TWINKLE+, DJ SHINJI"

この曲の産まれた「場」は、もちろんレーベルである「SUMMIT」。

ヒップホップの楽しさと喧騒と、少しの怖さがあります。両方に参加しているOMSB(SIMI LAB)がSUMMITのキーマンなのでしょうか?

表と裏で2曲それぞれに参加している人の集合写真がジャケット写真に選ばれています。なぜ古民家?なぜ縁側?というヒップホップに似つかわしい場所の選び方も素晴らしい(ロケ地は杉並区郷土博物館)。

ジャケットの中面は全体の集合写真になってますが、6人くらいしか分からなかったので、誰が誰だか教えてください(MAILLさんも写ってる?)。

< 聴きどころ >
・PSGのPとGによるマイクリレー
・「とにかく明るい神様」に続いて私的なメッセージを込めるPUNPEE
・両方の曲に参加しているのはOMSBのみ。OMSBがレーベルの中心にいるようなので最高。
・「吐血MIX」の「お願い仏様」というPSG「神様」を踏まえたライン
・アカペラが収録されていることにより、バックに流されず、それぞれの持ち味を聴き取ることができる


●「MONSTER VISION」Dungeon Monsters

般若、漢 a.k.a.GAMI、サイプレス上野、DOTAMA、R‐指定、CICO CALLITE、T-PABLOWという、テレビ番組「フリースタイル・ダンジョン」出演者による楽曲。

「ミュージック・ステーション」にも出演し、現在最も知名度のある7人が作った曲。

悪く言えば「企画もの」だけれど、「フリースタイル・ダンジョン」という「場」ありきの1曲なので、これも「ポッセカット」に含めました。

この曲は「フリースタイル・ダンジョン」の曲であり、「モンスターの目線」というお題(タイトル)に100点で答えた曲です。

一方で、「フリースタイル・ダンジョン」という番組のために作った、というお題目からは1歩も出ていない曲でもあります。

お題目には100点で答えているが、その先が感じられる曲ではありません。そもそも「その先」は提示してないでしょうけど。「その先」って何?

話逸れるけれど、6月20日深夜放送回の「晋平太vs漢」は漢の勝ちでしょ?

あと、27日深夜放送回の「晋平太vsT-PABLOW」は冷静に対処すればT-PABLOW圧勝だけど、パブロは晋平太のダサいやり方を許容するわけにはいかなかったのでしょう。MIGOSが「CULTURE」というアルバムを出しているのだから、この文脈で「文化」を体現しているのがT-PABLOWなのは間違いないところ。
「晋平太=ダサい」は揺るがないけれど、「ダサい」を「泥臭い」に置き換えさせないような対応をモンスターには望むところです。とはいえ、ダサいと思われようが媚び売ったと思われようがヒップホップにしがみついてきた執念が晋平太にはあるし、執念の現れがパブロにカツアゲされても脚韻を外さなかったところだと思う。競技としてのフリースタイル・ラップ・バトルを熟知しているのは認めざるをえません。

話の逸れついでに言えば、主催兼広報部長のZEEBRAが「Mステ」でタモリと話すのはいいとして、DJとして紛れ込んで掛け声かけるのは何かなぁと思った。SN-Zを出してやれよ、と。

< 聴きどころ >
R-指定のパートで、焚巻、KOPERU、崇勲、TK da 黒ぶちという自分が負けたチャレンジャーの名前を出したのはフックアップの意味はもちろんあるだろうけど、番組のダイジェストを見せてもいるんだろう。(Rは何戦したか知らないけどシングルではこの4人+晋平太にしか負けてない!)

ダウンロード購入してない現時点での聴きどころは、このくらい。


以上2曲は最近のリリース。
ポッセカットで括るなら、2000年7月にリリースされたこの曲を外すわけにはいきません。

 

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●「TMC Graffiti」TMC ALL STARS

MCとして参加しているのは以下の面々。DJは、BOTS(Dragon Ash)という煌めく布陣。

SHUN(SBK)、SHIGEO(SBK
Kj(Dragon Ash)、MUNEMASA HAYASHI(PENPALS
JUNN(Missile Girl Scoot)、 U-RI(Missile Girl Scoot)
Q(ラッパ我リヤ)、 山田マン(ラッパ我リヤ
ILMARIRIP SLYME)、PESRIP SLYME)、RYO-ZRIP SLYME)、SU(RIP SLYME


Dragon Ashが2000年に主催していた「TMC(Total Music Communication)」というイベント(当時はフェスではなくイベントという認識だった)に参加した面々によるポッセ・カット。

3曲のなかで、ヒップホップのイケイケなところが最も表現されています。2000年のムードが詰まっていて、時代の風を受けまくっています。このイケイケ感があってこそのポッセカット。

日本語ラップオリジネーターといえばZEEBRAいとうせいこうということになっているようですが、そんなことはどうでもいい。
私にとってヒップホップのスタートはDragon Ash。これは揺るがないです。
なので、ラッパ我リヤが新しいアルバムにkjを呼んだので、ちょっと泣いた。

T-PABLOWと晋平太の図に当てはめると、ZEEBRA=晋平太でしょ?髪形似てるし。それ以上は書かないけど。

< 聴きどころ >
・「TMC 壁は無いぞ」というのは、Dragon Ashが00年3月にリリースした「Deep Impact feat.ラッパ我リヤ)」の「いよいよ壁は無くなるぞ」を踏まえたライン。
・ジャケットはPESによるグラフィティ。

あかり、育つ(17年6月21日~)

6月21日(水)

午後から「あかり」の検査と妻の検査結果を聞くため病院へ行く。

最初は、「あかり」の検査。

体重を測ったら3,500gになっていた。産まれたのが2,666gだから1kg増えている。太ってきてて丸くなりはじめている。このままどこまでも成長していってください。

「あかり」の検査の時に、助産師が待っていて、出産時の担当だったから付き添うとのことを聞かされる。何かの話をしていたときに涙ぐむから、何なんだコイツは?と思う。

ギャン泣きの声が聞こえて来たと思ったら、採血したらしく絆創膏が貼ってあったので納得する。

その後、婦人科。

診察室へ入る寸前で、相談員と名乗るおばちゃんが担当に付くと言ってきた。そういうことか、、、。

診察室で結果を聞く。転移していた。肺と肝臓と子宮、、、。

来週から入院、、、、。抗がん剤、、、。副作用、、、。口内炎、、、。脱毛、、、。

仕方ない。しょうがない。こういうこともある。

セカンドオピニオンについては、病院としても、事例としても稀なケースであるから、大学病院と連携をとりながら対処していただけるとの説明があった。

セカンドオピニオンは、風邪と診断されたけど「風邪ではなくもっと重いのでは?」と思った時に行くもので、この場合、その必要はないだろうと思う。と思ってたら、セカンドオピニオンの解釈が違っていた。

セカンドオピニオンとは、「患者さんにとって最善だと思える治療を患者と主治医との間で判断するために別の医師の意見を聴くこと」であるらしい。最善を探すために行うのがセカンドオピニオンであるらしい。納得した。

思い返せば、出産の時も医師の懸念で動いてもらって処置を受け、助けられている。今回も助けられることになった。

医師には何の不満もなく全幅の信頼をおいているのですが、相談員と助産師は気持ちが先走っているように思う。親身になってくれているんだろうけど、感情が先行しているような気がする。医師から検査結果を聞く前に、悪い結果を匂わすような発言や態度は控えて欲しいと思った。

結果を聞いたあと相談員が早速、「あかり」の育児環境についての確認を求めてきた。矢継ぎ早に聞いてくるけど、こっちは今聞いたばかりなんだから、家に持って帰らせろと。こうなっているとは思わず結果を聞きに来てるんだし。

持って帰りますから、と話を切った。

私のなかでは、祖母、父、母のいる私の実家で何とかしようと結論付けたが、妻は祖母の畑仕事など気兼ねがあった。

妻は妊娠するためにレディース・クリニックに通っていて、そこでの妊娠誘発剤がよくなかったのか、自然妊娠を待てばよかったのかと自問していた。

私にも責任はあるだろうし、そこは責めて欲しくない。こどものいる今を手放す事は出来ず、「あかり」のいる今が正解だったと思っている。現実はいつも正しい。

家に帰り、結果を伝えた。

家で「あかり」を看ることで話がまとまった。

母は私が小学生の時にがんになっていて胃を全摘出した経験があるから、理解と協力への決断が早かった。

妻は妻の母親に電話していた。がんばろうな、みたいなことを100回繰り返していてうんざりした。第2子は?みたいなことも話しに出していて、何なんだと思った。

妻の心情はわからない。「あかり」の成長のスタートに不在になるから、つらいに決まっている。でも、「悲しい」が口ぐせの妻が「悲しい」と言わないんだから、よっぽど悲しいんだろうと思う。

抗がん剤治療により授乳させることはできなくなると伝えられた。そのことの重みを理解する回路を私は持っていない。妻に聞くこともできない。

夢なら覚めれば、と言っていた。どこまでが夢だと思えば良いのか。「あかり」がいる今になれば、こうなるとわかっていても、もう1度こうなる道を辿りたい。

こういう闘病記の当事者になるとは思っていなかった。誰だってそうだろう。

書くことで落ち着くので、記していこうと思う。

落ち着きはしないな。言葉にしたら、余計悲しくなってしまった。

 

6月22日(木)

職場で、上司を含めて数人に妻のことを伝える。

アパートに寄って届いた荷物や郵便物を確認する。アパートを解約することの提案が妻からあった。

この部屋に3人で戻りたいと思うから、お金が続くうちは家賃を払おうと思う。

この部屋を1人で片づけることはできない。たった2年であるが、たった2年なのに、思い出が詰まりすぎている。

帰宅する車で環ROY「なぎ」をSpotifyで流す。泣きそうになる。

帰宅後、ソファに涙目の妻がいた。

友人に打ち明けたら、2人で泣いたという。

昼間、友人たちが来て、その時間は楽しかったというから安心した。

気持ちが決壊しそうだと言ったら、妻も同じだと言う。

夜、物音が理由か分からないが、授乳前に起きてしまった「あかり」をあやす。

抱いていて泣きそうになったり、泣きやまなくてイライラしかけたり。これを妻はやっていたのか、と今になって気付く。

とことん付き合うよ、と改めた。

便秘常習の「あかり」のお尻に綿棒をグリグリ突っ込んで排便を促す。少し出て、オムツを履かせて時間をおいたら更にたくさん出てた。安心した。

授乳用のミルクの調合にも、これから馴れていくんだろう。

授乳させたら泣きやんだので寝ることにした。

このくらい、なんてことないよ。


6月23日(金)

早朝2時30分と5時30分のミルクは妻に任せてしまった。

泣いたりぐずったりする時、哺乳瓶の口を使うと泣きやむから「おしゃぶり」を買うことになった。避けてたけど、仕方ない。何で避けてたかは忘れた。そもそも聞いてないかも。

出勤前、妻に「いろいろ頼ってくれ」と伝える。

小林麻央さんのことを想わないように、考えないようにする。

治療方法について検索しようとしたけれどやめた。信じるのみ。

 

6月24日(土)

妻は午前中に、口腔外科と婦人科の受診に行った。

口腔外科へは副作用で口内炎ができやすくなることに備えて、ホワイトニングを受けに。

婦人科は入院前の説明とか。診察のなかで医師から断乳を勧められ、妻は号泣したという。投与の関係で母乳に影響があるから授乳がストップすることは仕方ないとはいえ、完治後の授乳もできなくなるのでは、、、。

医師のことを信頼しているとはいえ、飲みこむことが出来ず、搾乳を続けることになったという。

木曜の夜から「あかり」は夜になると全然眠らなくなってしまった。

「寝ぐずり」というらしい。本人も寝たいけど寝れない状態らしい。

 

6月25日(日)

10時ころ、妻の両親が来る。

妻の入院中は私、両親、祖母、そして妻の両親という6人体制で「あかり」の世話をすることになった。

日中は私の両親のどちらか、夜は私中心。祖母が補助というのが大枠。日中、両親が不在になる時は妻の両親に来てもらうことになったので、その予行演習がてら来てもらった。

そして、妻と私が「あかり」を残して出かけられることになった。

そもそもは妻が入院前に美容院に行くのが発端で、予行演習兼ねて見てもらえることになった。

妻を美容院におろし、私はブックオフ、本屋、コンビニに行き、マツモトキヨシで追加分の「すこやか」などを見ていると妻が合流してきた。

その後、焼き肉をたべ、参拝し、プリンを買い、100円ショップで入院時のスリッパなどを買ってから帰宅した。

妻の両親はまだ帰宅しておらず、一緒に夕飯を食べて家族写真を撮った。

例によって、今晩も「寝ぐずり」があった。

23時ころ授乳させ、それでも「あかり」は寝なかったので、妻に任せて寝ることにした。

26時30分の授乳も妻がして、その後、翌朝6時30分近くまで寝ていた。

26時30分の少し前からうとうとしはじめていたとのこと。

あかり、育つ(17年6月12日~)

6月12日(月)「住居のことと趣味の時間のこと」

「あかり」が産まれ、色々決めなきゃいけない事柄が出てきました。ちゃんと考えてこなかったってことでもあるんだけど。

最初に出てきたのは「どこで生活するのか」という問題。

子育てをするにあたっては理想的な環境が用意されることはなく、現実にある環境の中から選ばなくてはいけません。

子育てに限らず、何事にもいえることです。

与えられた選択肢はアパート、私の実家、妻の実家の3つ。それぞれに不満な点は大いにあるのですが、この中から選ばなくてはいけません。
ベストである4つ目の選択肢はありません。3つのなかからベターなものを選ぶのです。

(1)アパート

 日中は私が仕事で不在となるため、妻のみが「あかり」をみなくてはいけない。搾乳時、トイレに行きたい時、調理はどうすればいいのか?

(2)私の実家

 ネジが100本外れた高圧的な母親とその家来&伝書鳩である父親はいるが、祖母が頼りになる。

(3)妻の実家

 日中はネジの外れた妻の父がいるのみで、子育ての戦力としては期待できない。夕方に妻の母は帰宅するが、日中の状況はアパートとほぼほぼ同一。

両親の在宅時は一定のストレスを与えられることを考慮しなくてはいけないが、日中の戦力として祖母が計算できたので、私の実家で過ごすことになりました。

 

2つめが「趣味の時間が確保できない」という問題。

「あかり」ができると飲み会への出席率が低くなったり、趣味から離れていくという話を聞いたことがあります。

金銭的な理由から趣味や飲み会にお金を回せなくなったという意味かと思っていましたが、違いました。

今のところ「あかり」を優先してしまう理由として、「かわいくていつまでも見ていられるからカルチャーに触れている時間がない」と「あやしている間はつきっきりになる」「抱いているとスマホの操作くらいしかできない」「睡眠時間が細切れになるから常に眠気がある」などの理由が挙げられます。

新生児は「寝る」「食事(授乳)」を繰り返すだけだと踏んでましたが、「ぐずつく」という3つ目の行動もあるのだと分かりました。

「泣く」は「オムツ交換」「空腹」の合図なので、ここでは除外します。

理由のわかる「泣く」と違い、「ぐずつく」には明確な理由がありません。昼間多く寝たからなのかもしれないし、霊的なものを感じているのかもしれません。

ぐずついている間、目を開けている間は付きっきりになるので、カルチャーに触れることはしていません。音楽流すくらいはできそうだけど、まだ環境が整っていないので保留中です。

妻に任せればとも思うのですが、妻は妻で搾乳やミルクの準備、洗濯などをしています。

 

6月14日(水)「妻への告知」

前日、妻のところに病院の医師から電話がある。話があるから旦那にも同席してもらうように、という内容。

何かの告知をされるシチュエーションみたいだなと思ったら、本当に告知であった。

定期検診の時に心電図を見ると胎児に元気のないような兆候があったので、様子を確認して必要なら何らかの処置をするために予定日より20日早いけど帝王切開して出すことになりました。

出産して胎児を検査すると、胎盤から栄養が胎児に伝わっていなかったようで、ヘモグロビンの数値が極端に下がってたことが判明しました。

転倒したことはあるか?とも聞かれましたが、そのようなことはなかったので、何らかの異常があったんだなぁ、ということで話は終わったのかと思っていました。

終わったものと思っていたら、終わっていませんでした。

胎盤を検査機関に出して調べたところ悪性腫瘍が見つかった。絨毛がんといわれるもの。がん、、、。

胎盤と胎児をつなぐところに絨毛細胞があって、出産後に子宮周辺に絨毛がんの出来ることはあるが、妊娠中の胎盤にできるのは珍しい事であるそうです。

出産により胎盤を摘出してあるが、転移の可能性があるのでMRI、CTを使った検査をすることが告げられました。

「出産は簡単じゃない」を妻の妊娠前から何回も思ってきたけれども、改めてそう思うことになりました。

 

6月15日(木)「検査1日め」

午後に休みをとって家に戻り、妻と子を載せて病院へ行く。

検査は妻のみであるが、新生児を他の家族に任せることへの踏ん切りがお互いにできなかったので、子を連れて病院へ行く。

妻がMRIかCTに行っている間、通路に置かれたテーブルで待つ。

誰かの読み終えた読売新聞があった。ジャイアンツが継投でノーヒットノーランという記事くらいしか覚えていない。読売広告賞が発表されていたので、その部分だけ抜き取る。

GINZAとかマンガとか文庫本も鞄に入れてあったが、子供を抱えながら読むことはできなかった。

「あかり」のかわいいことが救いである。

 

6月16日(金)「検査2日め」

午前に休みをとり、妻と子を載せて病院へ行く。

妻がMRIかCTに行っている間、通路に置かれたテーブルで待つ。

週刊文春」で連載されている水道橋博士「藝人春秋 Diary」。言いかえた部分を「""」で括っているんだけれど、水道橋博士のドヤ顏が透けて見えるのがイライラする。

オムツをそろそろ買い足さなくてはと妻が言う。66枚入りであっても1日8枚使うから8日で終わってしまうことに気づき軽く驚く。66枚で1,100円くらいなので、驚きは軽く済んだ。

育児を扱った漫画やエッセイは数多いが、現在進行形の小山健『おとうさんクエスト」が過去の名作に引けを取らないほどに面白い。


6月17日(土)

午後は仕事。


6月18日(日)

午前中は消防団の作業。

11時ころに終わったので、もろもろの用事を済ませる。

具体的には、消防団の支払い、共用である郵便局の口座への入金、父の日用のコーヒーの購入、新聞の購入(日曜日は書評欄が日経以外の各紙に掲載される)、アパートの片づけ(妻が友人を招けるように)。

アパートの片づけは、本や雑誌をダンボールに詰めて車に積むくらいが精一杯であり掃除機をかけるまではいかなかったが、それは妻が自分でやってください。

午後2時ころ、妻の両親が来る。

あいかわらず、妻の父親は声がでかい。

津村記久子「ディス・イズ・ザ・デイ 最終節に向かう22人」

津村記久子の新作「ディス・イズ・ザ・デイ 最終節に向かう22人」目当てで毎週土曜日にコンビニで朝日新聞を買っています。本来は金曜日の夕刊に掲載されているようなのですが、夕刊が出てない地域なので翌土曜日に載っています。

「ディス・イズ・ザ・デイ 最終節に向かう22人」とタイトルにあるように、この小説はサッカー2部リーグの最終節当日を描いた群像劇であり、舞台はサッカー・スタジアムです。

「THIS IS THE DAY」というのは「今日がその日です」「ついにその日がやってきました」という意味で、1年の締めくくりを迎えるサポーターの気持ちを表しています。

1話=1試合であり、対戦する2チームそれぞれのサポーター2名が中心になり話が動きます。この構造に気づいてから、読む楽しみが増しました。

全11話(恐らく)のなかで1人くらいはスタジアムに来ないサポーターも出てくるのでしょうか?

ある1日を描いているということで、1904年6月16日を描いた『ユリシーズ』のことを思い浮かべなくてはいけません。『ユリシーズ』を読んだことないので言及しないけど、傑作の予感があります。

2017年の1月に連載がはじまり、6月第2週に22回が掲載され、第4話が終わりました。

ここまでの4話に登場した2名の関係は、いとこ、家族、バイト仲間、バスで乗り合わせたというもの。次の話はどういう関係なのかと期待が高まります。

1話「えりちゃんの復活」

 オスプレイ嵐山(ヨシミ) VS CA富士(えり)

2話「若松家ダービー」

 泉大津ディアブロ(母・供子) VS 琵琶湖トルメンタス(長男・圭太)

3話「三鷹を取り戻す」

 三鷹ロスゲロス(貴志) VS 弘前ネプタドーレ(松下)

4話「眼鏡の町の漂着」

 鯖江アザレア(香里) VS 倉敷FC(聖一)


第4話「眼鏡の町の漂着」はテイストが、それまでの3話とは異なっていました。

それまでの3話は以前から面識のある2人で、最終節を経て関係が強くなる雰囲気がありました。

しかし、鯖江アザレアと倉敷FCの試合会場へ向かうバスで隣りに座り、終了後の売店で言葉を交わして別れた2人は、恐らくこれきりの関係です。

香里は元彼に影響されて鯖江アザレアを好きになり、誠一は地元のチームにかつて所属していた選手が在籍しているということで倉敷FCの試合を見に来ています。

同じチームのサポーターであれば再会の可能性はあるけれど、わざわざ遠方から異なるチームを応援に来た2人が再会することはないのでしょう。

木村俊介さんも言及されていたように、付かず離れずの、誰の日常にもありえそうな距離感を描くのが津村記久子は本当に優れています。

内牧巻子さんによる挿画は、その話の主要な場面がイラスト化されておりビジュアルでも楽しめる連載です。


「すばる」2017年4月号(特集「あの人の日記」)に津村記久子は「観戦日記」を寄稿していました。与えられた分量を丸々使って1試合の観戦記が記されていました。日記というと一定の期間内で、この日はどこどこで試合、この日はどこどこで試合と複数の観戦記録が書かれていると思いきや、短いルポになっていました。

スタジアムに足を運び、細部に目を凝らされていることで小説にリアリティが担保されています。

そうそう、津村記久子×サッカーといえば『この世にたやすい仕事はない』に出てきた「カングレーホ大林」。いつ登場するかを津村フリークとして楽しみにしています。

 

5話から9話までについては、こちらを

tabun-hayai.hatenablog.com

「DAMN.」Tシャツが深読みされている。

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「総じて言いたいのは、この帽子がきっと私の全ての言葉だと思うの」という言葉のあと、大島優子のキャップには「F***」と書いてありました。

その言葉の向けられた相手だと推測される、須藤凜々花は「DAMN.」と書かれたTシャツを着て報道陣の前に姿を現しました。

スラング同士をぶつけ合う対立の構図をネットニュースは妄想しているけれど、擦れ違ってんなぁという印象です。

まず、大島優子のキャップ。

そもそも「F***」と書いてある帽子が市販されるわけはないし、字体から考えて、本人が無地のキャップに手書きしたものなんでしょう。中学生かよ。あるいはケブ君?

一方の須藤凜々花。

着ていたTシャツに書かれた「DAMN.」。このTシャツはKendric Lamar「DAMN.」のMERCHでした。意訳すると「なんて日だ!」にあたるのかと。

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雑誌「BUBKA」で漢 a.k.a. GAMIと対談し、雑誌「SWITCH」のラップ特集で好きな曲を問われるほどラップ好きと知られている彼女です。

ちなみに日本語ラップという括りで選んでいたのは以下の3曲。

RIP SLYME「雑念エンタテインメント」

SEEDA feat.BES,MC漢「また不定職者」

STUTS feat.PUNPEE 「夜を使いはたして」

「あのモデルもアイドルもたぶん俺らのYou Tubeを見てる」というリリックへのアンサーとしてもこれだ!と思いました。見てまーす!!大好きでーす!!、というコメントの秀逸さ!

 

大島優子は意図して「F***」と書いたけれど、須藤凜々花はファンだから着ていたのです。

もしChance the Rapparの「CHANCE」Tシャツだったら、余計に反感を買ったのだろうか。

もしMIGOSの「CULTURE」Tシャツだったら、「不倫は文化」と結び付けられていたのだろうか。

キャンプ時のイチローや、樋口毅宏、宇野維正(チャンコレ)など一握りの人たちを除いて、どんなTシャツを着ているか指摘しないであげて欲しい。

自分が築いてきたAKBの総選挙を汚されたと思う大島優子の気持ちも分かるけれど、辞めたOBの小言が世の中で一番邪魔なので、小姑は黙っていて欲しい。

前田敦子は発言してないので、それだけで好感度が上がります。もうAKBのことは切り離しているのかもしれないけど。

大島優子高橋みなみ柏木由紀橋本奈々未とか上位の人たちにはスキャンダルを揉み消してくれる大人が周りにいるけれど、下の人たちにはいないのでしょう。

「スキャンダルを起こして坊主」という先例もなぞれなかったから、別れさせられるくらいならの結婚宣言。

チャン・グンソクが「ダウンタウンなう」で、「韓国ではマナージャーと24時間一緒にいるけど、日本では仕事が終わるとあとは自由」ということを言っていました。

スキャンダルを起こさないためにはこのくらいの管理が必要だし、AKBという看板を背負っていれば、男が寄って来ないわけがありません。

そもそもモテてたからオーディションに参加している女の子が大半だろうし、自制を促しても無理だろうなと思います。

脱線ついでに書くと、「この時期の沖縄で開催するのは無理があった」と後出しジャンケンで言った1位のあの人はあざといですよね。KOUKATSU。

唯一、小嶋陽菜は「DAMN.」のTシャツを理解しているから、そこのみが希望。