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綿矢りさ「インストール」

綿矢りさ「インストール」を12年ぶりに再読しました。第38回文藝賞発表号の「文藝」で読み、2001年11月の単行本刊行時に読み、2005年10月の文庫刊行時に読んだので、12年ぶり4回目です。 自意識が膨らんで破裂した女子高生が学校をサボることになり、自室の…

「はあちゅう」とは何者か?

「はあちゅう」さんが肩書きを「作家」にしようとしたら炎上しました。 「はあちゅうさん、吉田豪さんに認識されていて凄い!」というのが私の第一印象でしたが、いろんな人がいろんなコメントをし、あれよという間に炎上したので驚きました。 「作家・はあ…

石持浅海「殺し屋、やってます。」

余計なことを考えると、行動が制約される。行動の制約は、失敗に直結する。プロとして、絶対に避けなければならない。 殺し屋を扱った小説を読むのが好きです。好きとはいえ、伊坂幸太郎「グラスホッパー」「マリアビートル」、曽根圭介「殺し屋.com」しか読…

池上彰、竹内政明『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』

『情報を活かす力』『学び続ける力』『伝える力』『見通す力』など「○○力」というタイトルの書籍を出版し続ける池上彰さん(「○○力」でいうと齋藤孝先生が最も多いですよね)。 読売新聞の一面コラム「編集手帳」を2001年から担当されている竹内政明さん。 …

石塚真一『BLUE GIANT』から読み解くジャズとロックの違い

日本の音楽シーンではロック・バンドが大切に扱われています。結成30周年を迎えてベストアルバムリリースします、結成20年で初めて武道館公演決まりましたとか。 大切に扱われていないのが、セッション・ミュージシャン(スタジオ・ミュージシャン)と括られ…

石塚真一『BLUE GIANT』が描く金銭感覚について

※ 2016年4月に書いたものを書きなおしました 石塚真一「BLUE GIANT(ブルージャイアント)」が音楽を描き、青春を描けている点において傑作なのは異論を挟む余地がありません。 ただし、「音楽」「青春」というジャンルを超えて、すべての漫画の中で「BLUE G…

トリビュート・アルバムに光を。

「加山雄三の新世界」購入を機に、自分のメモとしてトリビュート・アルバムの一覧をまとめてみようとして、29枚にもなり、自分の「トリビュート・アルバム好き」を認識する結果となりました。 私は、トリビュートされる側のアーティストのベスト盤として買っ…

トリビュートアルバム(2011.9~2017.3)

15「モテキ的音楽のススメ COVERS FOR MTK LOVERS盤」 16「PUFFY COVERS」(パフィー) 17「奥田民生・カバーズ2」 18「ユニコーン・カバーズ」 19「エレファントカシマシ カヴァーアルバム2」(エレファントカシマシ) 20「ROCK AND SYMPATHY」(the pillow…

トリビュートアルバム(2002.4~2011.1)

1「どんなものでも君にかないやしない」(岡村靖幸) 2「HAPPY END PARADE」(はっぴいえんど) 3「一期一会」(スピッツ) 4「花男 」(エレファントカシマシ) 5「真心COVERS」(真心ブラザーズ) 6「シンクロナイズド・ロッカーズ」(the pillows/ピロウ…

トリビュート・アルバム 24枚、350曲

今日、コンビニ寄って荷物を受け取り、家に帰ったら「加山雄三の新世界」というトリビュートアルバムを聴きます。 トリビュート・アルバムがヒットチャートをにぎわすことはないけれど、バンドなりアーティストの何周年記念でリリースされるので、ご祝儀的な…

父になろうとする人へ ~ 鴨田潤「プロテスト・ソング」

2011年3月9日にイルリメが本名の鴨田潤名義でリリースした弾き語りによるアルバム『一』。 その最後に収録された17分近い大作「プロテスト・ソング」。 エッセイのような曲の内容を簡単に書きます。プチリリやj-lyricなどの歌詞サイトには載ってないので、全…

恩田陸『蜜蜂と遠雷』(そのタイトルの意味)

タイトルはその作品の看板です。たまに「無題」というタイトルの作品もあるけれど、「無題」という看板だということです。 とすると、『蜜蜂と遠雷』の意味するところは何なのでしょうか? 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。 「芳ヶ江を制し…

浜田雅功の音楽をコンパイルしてくれ

浜田雅功が音楽活動をはじめた動機は何なのか? 「HEY! HEY! HEY!」に出演した小室哲哉に自分にも曲を書いて欲しいと軽い気持ちで言ったのを小室が真に受けたのが「H Jungle with t」のはじまりです。 95年2月20日放送の「HEY! HEY! HEY!」では曲作りの進行…

「みずず」2017年1・2月合併号「読書アンケート特集」

年末に各誌で発表される「年間ベスト」。 その末尾を締めるのは、みすず書房が発行するPR誌「みすず」の「読書アンケート特集号」。今号では146名の方が5冊以内という規定の中で選んでいます。 「本の雑誌」や「ダ・ヴィンチ」などの直木賞っぽいエンタメ小…

最近の『テレビブロス』から

雑誌の売り上げが下がっているようですね。でも、雑誌、読んだほうがいいと思います。 最近ローンチされた『文春オンライン』は「週刊文春のスクープ記事が読める」ことを売りのひとつにしていますけれど、文春オンラインに転載されない記事は連載を中心にた…

こだま『夫のちんぽが入らない』

明るい場所へ続く道が 明るいとは限らないんだ 出口はどこだ 入口ばっか 深い森を走った 足がちぎれても 義足でも どこまでも 走れメロス ―― 宇多田ヒカル「忘却ft.KOHH」 悩んだ末に出た答えなら15点でも正しい ―― Mr.Children「CENTER OF UNIVERSE」 読み…

ここ3年間の環ROY

2013年4月3日に4枚目の『ラッキー』をリリースして以降、環ROYの単独名義としてのリリースが途絶えています。 「途絶える=沈黙」である場合がほとんどですが、環ROYの場合はCDアルバムという形式で音源の発表をしてないだけで、活動そのものは活発になっ…

2016年に買って良かったもの

< MERCH BEST 5 > 宇野維正さんが「2016年の音楽シーンを一言であらわすと?」という質問に「”MERCH”」と答えていました(『WOWOWぷらすと」特集「2016年の音楽界を振り返り!~WOWOWぷらすと2016年総決算SP~」) 「MERCH」といいうのは「merchandise」の…

恩田陸『蜜蜂と遠雷』(を読みはじめた)

1月9日にレンタルDVDを返却したついでに併設されている本の売り場に買おうと思っていた『半径5メートルの野望』(はあちゅう/講談社文庫)はあったけれど、文庫1冊だけ買って帰るのは勿体ないと思って、売り場を徘徊しました。 「これ!」というのがみつか…

定期購読している雑誌、2017年1月の。

2015年5月29日に「定期購読している雑誌は14誌あります。」というブログを書きました。書いてから1年半が過ぎました。 2017年1月現在で毎号購入している雑誌と新聞は以下の10誌(紙)です。 15年5月に比べると少し減りました。雑誌不況と言われているらしい…

テレビドラマ OF THE "2016"

2016年のベスト・ドラマ 1『奇跡の人』 2『ちかえもん』 3『トットてれび』 4『重版出来!』 5『スニッファー』 ランク外『逃げるは恥だが役に立つ』、『ゆとりですがなにか』 『奇跡の人』は峯田和伸と麻生久美子の『色即ぜねれいしょん』コンビ再び!とい…

BOOK OF THE "2016"

年末を迎え、各誌、各サイトで年間ベストが発表されはじめました。 いろんな人が10本、10枚、10作、、、と選出していますが、分母が気になってしまいます。 あなたの選んだ10本(10枚/10作)は幾つの選択肢から選んだものなのですか?と。 手に取る段階にお…

特典のDVDを聴いている

『ミュージック・ポートレイト』で又吉直樹さんが紹介していたハンバートハンバート「ぼくのお日さま」。番組を機に、改めて聴きたくなりました。 けれども収録されている『むかしぼくはみじめだった』が見当たりません。残念に思いながら、You TubeでPVを何…

大友啓史『ミュージアム』と巴亮介『ミュージアム』

巴亮介『ミュージアム』を原作とした大友啓史『ミュージアム』を鑑賞しました。その感想です。 マンガや小説など原作があるものを映画化する場合、何らかの脚色をすることは避けられない事です。 細かい事ではあるけれど、その脚色具合への不満が6ヶ所あった…

2016年11月23日、アナログフィッシュ@松本ALECX、そしてバンドの衣装のこと

アナログフィッシュ下岡晃がプロデュースを務めたHelsinki Lambda Club『ME to Me』。 リリースツアー『From Me to You』の一環としてAnalogfish、Kidori Kidoriを呼んだ公演が松本ALECXで開催されたので出かけてきました。 松本はちょっと遠いので本来であ…

くるり「東京」~「ミュージック・ポートレイト」岸田繁×又吉直樹

東京の街に出て来ました あい変わらずわけの解らない事言ってます 恥かしい事ないように見えますか 駅でたまに昔の君が懐かしくなります くるり「東京」 2016年10月27日に放送された『ミュージック・ポートレイト』「岸田繁×又吉直樹 第1夜」において、又吉…

2016年9月24日(土)、25日のこと ――― というか、りんご音楽祭のこと

りんご音楽祭2016の感想です。 「りんご音楽祭」とは長野県松本市アルプス公園で開催されている音楽フェスティバルです。ラインナップの特徴として、インディーバンドとヒップホップがメインとなっています。ヒップホップ系の人を中心として、MCのなかで主…

小林聡美『読まされ図書室』

14年12月の単行本刊行時に書店で手に取った時は「装丁が凝ってるな。タイトルはそういう意味なのね」くらいで済ませていました。文庫が刊行されて読み通した時、『読まされ図書室』というコンセプトの革新性に気づき、目から鱗が落ちました。 普通の書評集と…

音楽の聴き方、2016年9月の。

2015年7月は独身で実家暮らしだったので、「再生機械は、4つ。カーステレオ、CDコンポ、ターンテーブル、ポータブルCDプレーヤーです」とブログに書きました。 2016年9月の今は、結婚したのでアパートで生活しています。 結婚した結果、音楽との関わりはど…

CDのジャケットデザインについてミュージシャンが語るとき

トライセラトップスのデビューから4枚目までのアルバムがリマスタリングされて再発売されました。 発売を告知しているサイトには「彼らがエピックレーベル在籍時である1998~2001年にかけて発表したオリジナル・アルバム4作が、最新リマスタリング/高品質Blu…

曽我部恵一さんのインタビュー(私的まとめ)

メモ(書評まとめ)

suzie-news.jp

CDのパッケージ・デザインを語ってくれ

「CDのパッケージを包むビニールを剥がし、ブックレットを手に取り、ディスクを取り出し、プレーヤーにセットし、再生ボタンを押す」 私が音楽を聴くまでに辿る手順です。 iTunesで音源を購入することもありますが、大半はこの手順であり、「Youtubeの画面を…

ウェブメディアへの支援の仕方がわからない

ウェブメディアが収益をあげる方法については、唐木元さんがナタリー在籍時のインタビューで答えています。 ナタリーの場合、収入源は「広告」と「記事配信」の2つが主要で、「広告」は「バナー」と「タイアップ」に分けられるそうです。 「バナー」は大概…

2016年7月22日金曜日のこと ーーー というか、フジロック体験記

初心者が「FUJI ROCK FESTIVAL 2016」に参加した感想です。 7時45分ころに自宅を出て、9時15分ころに越後湯沢駅に到着しました。 会場近くの駐車場のチケットは2人以上の申込者にしか売ってもらえないので、越後湯沢駅近くに車を停める計画でやって参りまし…

そのバンドTシャツ

毎週見ている『水曜日のダウンタウン』。 7月20日に放送されたスーパーササダンゴマシンによる前田日明滑舌悪い説(今号も『KAMINOGE』を買わなくては)や小峠と澤部に逆逆逆ドッキリを仕掛けた説も面白く拝見しました。 しかしながら、最近では7月6日に放送…

FUJI ROCK FESTIVAL 2016(7/22 タイムスケジュール編)

「FUJI ROCK FESTIVAL 2016」のチケットを発券した私は、当日のタイムスケジュールを考え始めました。その結果が以下です。 11時00分~ BOREDOMS(GREEN STAGE) GESIHA GIRLS『THE GEISHA GIRLS SHOW ~炎のおっさんアワー~』(1995年)に参加したボアダム…

素人が山歩きやトレイルするに必要な最低限の道具リスト

「trail」の辞書に載ってる意味は「引きずった跡、通った跡、痕跡(こんせき)、船跡、航跡、(獣の)臭跡、(捜索などの)手がかり、(荒野などの)踏みならされてできた道、(山中などの)小道、(彗星(すいせい)・流星の)尾」。 アウトドア方面では、「山の尾根」と…

FUJI ROCK FESTIVAL 2016(計画編)

7月22日から開催される「FUJI ROCK FEATIVAL 2016」で、最も観たいアーティストはBECKです。 しかし、3日間のラインナップで最も充実しているのは初日の金曜日(7月22日)です。「最も充実」という言葉では足りません。初日だけ格段に私好みのラインナップで…

岡康道『勝率2割の仕事論 ヒットは「臆病」から生まれる』

光文社新書から「TUGBOAT」岡康道さんによる仕事論の本が発行されました。講演会で出待ちして『TUGBOAT 10 YEARS LOG BOOK』にサインをもらったことのあるファン目線でも、示唆に富んだ名著であったから文章を引用しながら感想をまとめます。 プレゼンで心が…

旅行のときに気をつけること(名古屋1泊編)

6月26日(日)から27日(月)にかけて、名古屋まで1泊旅行をしてきました。旅行がうまくなるように、個人的な改善点を書き記しておきます。 ・持参する本を精査する 月に3、4冊しか読まないのに、通勤鞄の中には常に3冊入っています。実際の昼食時はYou Tube…

大崎梢『ようこそ授賞式の夕べに 成風堂書店事件メモ(邂逅編)』

大崎梢が書店員、出版社を扱った作品群を読みました。 「読みました」と書いて「愛読しています」と書けないのは、今まで読んだ分は全て図書館から借りて読んだことの後ろめたさに寄ります。 このことの後悔はひとまず置いておくとして、「作品群」について…

私的な90年代の邦楽アルバム・ベスト10+2

追記(16年7月5日) 『ミュージック・マガジン』7月号を店頭で確認したところ、上から小沢健二『LIFE』、フィッシュマンズ、フリッパーズ・ギターという並びでした。 私が挙げたものでは『チキン・ゾンビーズ』『深海』がランクインしていることは確認しま…

『デッドプール』

6月1日に公開された『デッドプール』を字幕版で観ました。観たのは日曜日(5日)の初回9時10分から。 マーベル作品に詳しくないので『アントマン』に続いて、単独で見ても楽しめる映画っぽいということで観に行きました。 シネコンに行ったのですが、最も大…

「ミュージック・ポートレイト」妻夫木聡×満島ひかり

2016年5月12日、19日に放送された『ミュージック・ポートレイト』。以下が選曲リストです。 妻夫木聡 選曲 1曲目 「グーニーズはグッド・イナフ」 シンディ・ローパー 2曲目 「STAY GOLD」 Hi-STANDARD 3曲目 「Creep」 Radiohead 4曲目 「さすらい」奥田民…

2016年6月1日(水)

妻が休みを取得していたので、私も休むことにした。 朝食後に録画していた『鶴と亀とオレ』というドキュメンタリーを見る。『鶴と亀』という老人の写真を載せたフリーペーパーを発行する小林君という青年に密着した作品。 「写真×ストリート・カルチャー×じ…

『HUSKING BEE TRIBUTE ALBUM』

07年3月21日にリリースされたHUSKING BEEのトリビュート・アルバム。リリースされていることは知っていましたが、最近「ブ」で入手し、今になって繰り返し聴いています。 旧譜を入手すると、そのアルバムがどういうアルバムなのかという手引きがないので、自…

ステッカーの使い道

CDを買うと封入特典や店舗購入特典としてステッカーが手に入ります。 手に入ると嬉しいし、ステッカーもらえるからダウンロードではなくCD買うし、ネットだと特典終了するから店舗まで足を運んでCDを買います。 ですが、もらったステッカーの使いみちが分か…

石塚真一『BLUE GIANT』は誤解されている

※ 読み直すと本題にはいるまでが長かったので、書き直しました(2017年3月) tabun-hayai.hatenablog.com 石塚真一『BLUE GIANT(ブルージャイアント)』が「マンガ大賞2016」で3位にランクインし、私には不満が生まれました。 そもそも「マンガ大賞」とは「…

CDショップへ行こう

4月20日にリリースされたスカート『CALL』とD.A.N.『D.A.N.』。今年の注目作である2枚を18日か19日ころになってTOWER RECORDS ONLINEへ注文しようとしたら、両作とも「特典終了」という記載。 そう、新譜CDには、ステッカーやクリアファイルなどの特典が付く…