CDはどこに売っているのか

 タワーレコード長野店ではじめて買ったCDはJ『PYROMANIA』でした。リリース日から推測すると97年夏のことです。雑居ビルの4階が邦楽とクラシック、5階が洋楽のフロアでした。それまでは本とCDが一緒に売っている本屋のチェーン店で買っていたので、雑居ビルに足を踏み入れたことを含めて、今も忘れられない経験です。

 
 タワーレコードでCDを買うようになってからフラゲする習慣ができ、11年3月9日にリリースされたRADWIMPS『絶体絶命』も前日に入手しました。その週の金曜日に起きた東日本大震災。リリースタイミングとタイトルに、こんなことがあるのかと感じました。ラジオ番組「スクール・オブ・ロック」で仙台の高校生が「予約したラッドのCDを受け取りに行けてない」と話していたのを覚えています。
 
 タワーレコード長野店は、11年8月に閉店しました。東日本大震災を受けた節電と閉店が間近に迫ったことによる棚の空白は最も寂しい光景です。
 
 雑多で、欲しいCDが売っていて、特典が付いてくるタワーレコードの存在を知ってしまえば、本を売るついでにCDも売ってるようなチェーン店で買うことはできなくなります。ネットで買うことも増えたけれど、リリースを知らなかった新譜があったり、注文し忘れることもあったり、届いても聞く回数が少ない傾向に気付いたり、ダンボールの処理が邪魔臭かったり、不具合が幾つもあります。
 
 聞く回数が少なくなることで、「新譜を買った帰りの車内で聴きながら帰る」ことも楽しみの1つであったのだと気付きました。
 
 タワーレコード長野店閉店後、上田店、タワーミニ松本アリオ店に行くようになりました。ただ、2店ともイオンやイトーヨーカドーの一角にあり、タワーレコード長野店とは別物でした(品揃えへの不満はありません)。
 
 遠出するときは、タワーレコードHMVが近くにあるかを事前に確認するようになりました。タワーレコード高崎店に行ったのは13年夏くらいのこと。ビルの2階の広いフロア。タワーレコード長野店と同じような雰囲気でした。高崎に行ったときは寄ろうと決めたものの、14年末に再訪したとき「アニメイト」になっていました。慌ててググると「14年1月26日に閉店」とありました。
 
 先日、4月26日に横浜へ出かけた時はHMV横浜ワールドポーターズ店に寄り、タワレコミニ松本には売っていなかったYOUNG FATHERS『WHITE MEN ARE BLACK MEN TOO』、SUFJAN STEVENS『CARRIE & LOWELL』を購入できました。しかしながら、4月22日、その週に、リリースされた MO'SOME TONEBENDER『Rise from HELL』を店内に探したけれど見つけられません。店員に聞いたら「在庫ありません。取り寄せになりますね、、、」と。
 
 注文すれば届くだろうけど、横浜のHMVに今週発売の新譜が店頭に置いてないことに落胆しました。
 
 東浩紀『弱いつながり』で指摘されていたように、自分の好みにまかせていたら新しいものを知ることはできません。そこから脱却する為に店頭へ足を運ぶことを心がけているけれど、、、。
 
 かつて、書店チェーンの棚の並びと、外資系のCDショップの棚の並びは明らかに違っていました。けれど、外資系であったタワレコHMVはローソンやドコモ、セブン&アイの傘下になりました。サザン『葡萄』は何処でも買えるけれど、6月にリリースされるJamie xx『In Colour』は何処で買えるのかわかりません。
 
 昨日、ショッピングモールの書店でレンタル落ちCDが300円で売っていたので毛皮のマリーズ毛皮のマリーズ』、サニーデイ・サービス『Best Flower-B side collection』、砂原良徳『WORKS '95-'05』を買いました。iTMSでは買わないけれど、店頭で手に取れば買う可能性が生まれます。
 
 これからもCDは買うけれど、もうネットでは買いません。どこで買えるのかはわかりません。フラゲすることはできなくなったけれど、いずれどこかで買えることを期待します。