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西畠清順『教えてくれたのは、植物でした』

 プラントハンター西畠清順さんのことは、新聞に掲載されている本の広告で何度か名前を見かけたり、本の雑誌社の杉江由次さんが「帰ってきた炎の営業」で言及していたりということが重なった末に、新潟県の書店で見かけたので買いました。

 

 「2ページのエッセイと写真一葉」の繰り返しで構成されています。目次を一読して、自分の中で「名著」であることを確信しました。出版元の徳間書店HPには目次が載っていなかったので、勝手に目次を書き写します。

 

 

< 花の章 >

“念ずれば花ひらく”は始まりの合図

< 根の章 >

雑草のように強く生きる”は間違っている

“根回し”という概念と技術は、緯度が生んだ

“おかげさま”とは、植物のこと

真の“草分け的存在”とは

植物に詳しい人など、いない

万事は木のように成り立っている

“切ったらかわいそう”は木を見て森を見ざるの話?

< 幹の章 >

“失敗は成功のもと”には、2種類の意味がある

極端なことは、親切なこと

垣根を飛び越える、出会いの妙

温室で悩む前に、贅沢病だと思ってみる

植物は、優れたコミュニケーションツールである

< 枝の章 >

環境保全は、正義感より愛から始めよう

足を使うことが、最高のプレゼンテーション

植物は、いかに隣にいるものを出し抜くかを常に考えて生きている

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿、桜知らぬ馬鹿

街路樹がその街の豊かさを物語る

< 葉の章 >

「世の中に新しい創造などない、あるのはただ発見である」と、彼が言った

それが常識、と思う前に旅をしよう

 “花を美しいと思えるかどうかは、見る人の心次第なんだ”

時には電動歯ブラシみたいな体験も

植物と話すときに大切なこと。人と話すときに大切なこと。

< 種の章 >

植物失楽園にようこそ

植物は知るが安全

オーガニック=異なった要素が集合しひとつのものを形成していること

植物とロマンと、ときどきお金

植物は、自分の周りにいるものをいかにうまく利用するかを考えて生きている

恋をして、SEXしているときがいちばん輝いている。植物も人も。

< 土の章 >

人生、植物ありき

< コラム >

ブログという、根っこ的プレゼンテーションが、僕の人生を変えた

 

 

 1回分が写真と2、3ページのコラムで構成されており、副題に「人生を華やかにするヒント」とあるとおり、硬い内容でも、あるテーマについての論考が展開されてもいません。副題のとおり「ヒント」というか、考える視点がいくつも示されていました。 

 たとえば、著者は兵庫県にある花と植木の卸問屋「花宇」の五代目であり、平行してプラントハンターとしても活動しているので、「念ずれば花開く」「根回し」「雑草」「草分け的存在」などの言葉が、どういう背景をもって誕生したかが植物の生態を説明しながら書いてあります。

 

 

 「外来種を日本に持ち込むことで、日本の生態系が崩れる」ということは、あらゆる分野で言われていることです。ブラックバスとか西洋タンポポとか、ミツバチとか、大相撲とか。

 この問題に対する見解が書かれてはいませんが、合間に挿入される世界の植物には、どうしたって圧倒されてしまいます。

 都市計画や町おこし、イベントなどに特化したコンサルタントの第一人者として、仕事が集中する状況になっているそうです。そういうことに対するヒントもこの本には載っていました。

 

 明日5月28日(木)21時からBSジャパンで西畠さんが取り上げられた『ガイアの夜明け』の再放送があるそうです。ちょうどいいタイミングで読み終えたので、まとまりのないブログを綴りました。