『HUSKING BEE TRIBUTE ALBUM』


f:id:tabun-hayai:20161015210330j:image

 07年3月21日にリリースされたHUSKING BEEのトリビュート・アルバム。リリースされていることは知っていましたが、最近「ブ」で入手し、今になって繰り返し聴いています。

 旧譜を入手すると、そのアルバムがどういうアルバムなのかという手引きがないので、自分で考えるか、過去の資料を探すしかありません。

 過去の資料を探したりしながら、まとめてみることにしました。ラインナップを紹介すれば豪華さが伝わると過信し、書けるところだけ書いてみます。

  磯部正文さんは「この人達の歌と演奏でHusking Beeの曲を聴いてみたいと思いました。」と寄せています。

 私は『the steady-state theory』しか聞いたことない程度のファンなので、オリジナル楽曲との比較はできませんが、コンピレーションアルバムかと錯覚するほどの馴染みっぷりでした。

 

 曲順は、元の楽曲のリリース順に並べられています。

1~5『GRIP』(12/12/96)

6、7『PUT ON FRESH PAINT』(10/07/98)

8~11『FOUR COLOR PROBREM』(10/04/00)

12『THE SUN AND THE MOON』(SG 10/06/99)

1、13~15『the steady-state theory』(09/19/02)

16、17『variandante』(04/21/04)

1曲目のみ『GRIP』と『the steady-state theory』の楽曲。

 

1)LOW IQ 01 「HB EARLY TRACKS」

 「DON’T GIVE A SHIT」~「新利の風」~「SHARE THE JOY OF OUR TOUR」~「ANCHOR」~「ONLY WAY」~「BEAT IT」~「DON’T CARE AT ALL」

 『GRIP』収録の6曲と『the steady-state theory』収録の「新利の風」を繋いだメドレー。

 

2)MARS EURYTHMICS 「ANCHOR」

 磯部正文HUSKING BEE解散後の06年1月に組んだバンドMARS EURYTHMICS。磯部にとってはセルフカバーとなるが、バンドが変われば演奏が変わるだけでなく、96年リリースの楽曲を10年後に歌うとなれば磯部本人の心持も違ってくるんだろうと思うが、どうか。

 

3)toe + 土岐麻子 「8.6』

 広島県出身の磯部正文さんが「8月6日」のことを書いた曲。

 

4)Ken Yokoyama 「WALK」

 HUSKING BEE屈指の名曲との評価が高い1曲。

Ken Yokoyamaのセットリストに組み込まれるようになり、16年3月10日開催の『DEAT AT BUDOUKAN RETURNS』公演でも披露されています。過去の公演(「DEAD AT BUDOUKAN」、「DEAD AT BAY AREA」)のDVDには収録されていますが、CD音源はこの盤のみ。

 HUSKING BEEのファーストアルバム『GRIP』(1996年12月)は横山健のプロデュースであったから、付き合いは凄く長い。

 

5)WATER CLOSET 「SHARE THE JOY OF OUR TOUR」

 

6)BRAHMAN 「SUN MYSELF」

 終了したウェブメディア「NEXUS」にTOSHI-LOW磯部正文の対談が載っていたので、引用します。取材は鹿野淳

 ――2007年にはハスキンのトリビュート・アルバムがリリースされますよね。TOSHI-LOWブラフマンOVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDと両方で参加してますけれども。

 TOSHI-LOW

 でもさ、俺ら自体もあの頃はすごい迷ってたというか、時代のバイオリズムに乗っていない時期だったから。ハスキンのトリビュートをやるのは大変だった。どうしていいかわからなかった。自分たちに自信もないのに、なんで人の曲をカヴァーできるんだろう?みたいなのがあって。

 ――それはブラフマンにしてもOVER〜にしても?

 TOSHI-LOW

 OVER〜のほうが、逆にシンプルにできたかな。あの頃はまだアコースティックというものを触ったことがなかったから、楽しかったし。ブラフのほうは、今聴くと、もうちょっとやりようがあったって思うな(笑)。その時は一生懸命やったつもりだったんだけど。

 ――いっそんは、あれを聴いてどう思いました?

 磯部

 僕はもう、全バンド同じように、最高に嬉しかったです。参加してもらって、自分たちの持ち味で曲が変化するのを感じて。自分の曲を客観的に見ることこともできましたから。「嘘みたいだな!」って思いましたね。

 ――当時のディスクレビューにも書いたんですけど、あの頃はトリビュート盤が多かったんですよね。でも、ハスキンのトリビュートは群を抜いてよくできてる作品だった。その理由は、気持ちでやってる人が多かったからだと思う。無償の愛のようなものが出ている曲ばっかりだったと思うんですけれども。あれは、時代を共有してきたもの同士の特別な想いが乗っている感じがしましたけどね。

 TOSHI-LOW

 そうだね。あれはもう、いっそんのためだけにやった気がする。あのジャケのまんまだよね。………もう一回やりたいな。今だったらもっとやれる気がする。もう一回やらせて(笑)。

 ――ははは。TOSHI-LOWは“THE SUN AND THE MOON”と“SUN MYSELF”をカヴァーしてるわけですけど、あれは自分で曲も選んだんですよね。

 TOSHI-LOW

 “THE SUN AND THE MOON”は、それがまだ無いって言われたときにすごく嫌だったんだよね。絶対に聴きたいと思ってた曲だから。

 

7)FINE LINES 「A SINGLE WORD」

 

8)ASIAN KUNG-FU GENERATION 「欠けボタンの浜」

 後藤正文さんの日記より

25日。スタジオで作曲活動。

HUSKING BEEのトリビュートに参加することが発表された。我々はアノ曲で参加するのだけれど、なんという曲かは秘密ということで。

アジカンとして初めてのトリビュート盤への参加なので、とても楽しみ。そして参加アーティストの豪華さにドキドキしている。

気になる人は3月21日発売なので是非。

(07年1月26日付)

19日。レコーディング。

都内のスタジオでレコーディング。HUSKING BEEのトリビュートアルバムへの参加曲「欠けボタンの浜」を録音していると、別スタジオでレコーディングしていた磯部さんがフラフラとスタジオに現れて驚く。

レコーディングは順調。

(07年2月21日付)

 

9)BEAT CRUSADERS 「BY CHANCE」

 

10)WOWW 「STILL IN THE SAME PLACE?」

 BACK DROP BOMBのSHIRAKAWAによるソロ・プロジェクト。

 

11)OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND 「THE SUN AND THE MOON」

 

12)YOUR SONG IS GOOD 「後に跡」

 この曲のみアルバムに収録された楽曲ではなく、SG「THE SUN AND THE MOON」に収録されています。「足踏み ああ渋み無くて/安泰 あんた居なくて」と言葉遊びをしながら詞を繋げていく。隠れた名曲に光をあてることはトリビュート盤の役割のひとつです。

 

13)ハナレグミ 「The steady-state theory」

 オリジナル楽曲とは遠く離れ、ゆっくりとしたテンポで歌いあげるハナレグミ

リリース当時のラジオで、歌詞が「疾風のように現れて」ではじまり「疾風のように去ってゆく」で終わることについて、『月光仮面』の主題歌「月光仮面は誰でしょう」(作詞:川内康範)と偶然の一致があったと言っていたような記憶があります。

 

14)MONGOL800 「オーバーラップワルツ」

 

15)BACK DROP BOMB 「新利の風」

 アルバム『the steady-state theory』には、「新利の風〜サラウンド」というタイトルで収録されていて、曲の終盤でクラムボンの「サラウンド」が流れ出す。

 

16)ASPARAGUS 「ロバの口真似」

 

 17)クラムボン 「雲のいびき」