2018年2月9日(金)BRAHMAN 「八面玲瓏」@日本武道館

BRAHMAN日本武道館公演「八面玲瓏」に多くのゲストが出演することが発表され、その中にはTHA BLUE HERBILL-BOSSTINOも含まれていました。
THA BOSSがゲストってことは「ラストダンス」が演奏されるってことなので、「今夜/ナミノウタゲ」という直前のシングルが素晴らしかったこともあり、チケットが残っているようだったから、仕事休んで行くことにしました。
ローソンで購入したのは2月2日。ステージは八方向それぞれに漢字が割り振られているとのことで、割り振られたブロックは「狐」で、方角は「北東」でした。

 

私がBRAHMANの公演に足を運ぶのは2回目です。1度目は12年9月9日(日)に出演した「りんご音楽祭」。その際はMCで「もっと規模の大きいフェスにも呼ばれていたが、BRAHMANの半分(MAKOTOとRONZI)は松本市出身だからこっちを選んだ」という旨のことを言っていました。

 

ライブ・レポートについては、石井恵梨子さんの玉稿を参照してください。

rollingstonejapan.com石井恵梨子さんの過去を踏まえて、内部にも密着した素晴らしい原稿があるので、このエントリは素人目線で感じたことを好き勝手書かせてもらいました。

 

 

・ 17時ころに会場に着いて早速グッズ売り場に並びましたが、既に売り切れの商品が多くありました。4色あるTシャツのうちの3色、八面玲瓏に則した八角形のタオル、「ブラフ麺」等が売り切れていました。せっかくの日本武道館公演なのに発注数が少なすぎです。

・ 19時の開演に余裕があったので夕飯食べようと九段下駅に戻り、ふらふらと手頃な店を物色し、見つけたのが「タンメンしゃきしゃき 九段下店」。タンメン、ギョーザ、生ビール。100点。

・  「北エリア」入口では「ブラフ麺」を配布しているようでした。ドラムの背中側になる北エリアに対して「麺」と漢字を振り、「ブラフ麺」を追加でプレゼントする優しさ!

・ 暗転した途端に指定席なのに立ち上がる私の周囲の皆さん!間からステージ見れたので私が立ったのはTHA BOSSの時のみ。座れるのに公演を通して立っている意味とは!

・ 1曲目の「The Only Way」と「ラストダンス」に客演したILL-BOSSTINOの音声が割れていて聞き取りにくかった。特にTHA BOSSの声が聞き取りにくかったのが残念。

・ 途中でペットボトルがステージに投げ込まれていたのが残念。スタッフがすぐに回収したから中断することはなかったけれど、、、。

・ アルバム「梵唄 -bonbai-」、「梵唄 -bonbai-」には収録されなかった「ラストダンス」に参加したゲストが今回の公演でも客演していました。色々なライブレポートを読むとゲストが客演した際はその曲以外も演奏したり、MCで馴れ初めとかの会話があるのが通常です。

しかし、今回は呼びこまれることがなく、参加した曲がはじまるとステージにあがってきて、参加した曲を歌い演奏し、終わるとメンバーと握手して、TOSHI-LOWから「○○でしたっ!」と言われてステージを降りて行きました。
 あくまでメインはBRAHMANで、90秒や数分のために札幌から上京してBRAHMANに華を添えるSLANGのKOやTHA BOSSに胸をうたれました。

・ 東京スカパラダイスオーケストラ・ホーンズの4人と細美武士の華やかさが印象に残る。
 
・ 映画「ブラフマン」のTシャツの背中には三日月が描かれていて、今回の公演では「満月の夕」が披露されました。

・ 本編の最終曲は、「梵唄 -bonbai-」の1曲目に収録された「真善美」。曲の終わりでTOSHI-LOW以外のメンバーが散り散りにステージを降りて行きました。最後はアカペラになり、歌い終わりとともにマイクを手放し、マイクが床に落ちたゴツンという音とともに照明が落ちる。エンドロールのような出演者紹介のような映像が流れて客電がつき終了しました。
アンコールを催促する手拍子が何度かおきましたが、他に聴きたい曲は私にはありませんでした。BRAHMANらしい終わり方でした。
それでも、アンコールを催促するのは何なの?あれでアンコールに出てきていたら、BRAHMANに幻滅しただろうな。

・ 外に出ようとする通路の途中で、LOW-IQ 01さんが写真攻めにあっていた、、、。

・ 「超克」から「梵唄 -bonbai-」リリースまでに発表された曲は予習として繰り返し聴いていましたが、「超克」やライブの定番曲についてももっと聴きこんでおけば良かったと感じました。「梵匿-bonnoku」と題されたツアーが始まるので、それまでに聴きこんでおきます。

 

 

2階席後方で、ステージまで距離があったからBRAHMANメンバーやゲストは小さくしか見えませんでした。とはいえステージあがったのはメンバーとゲストだけであったため、純粋にステージを堪能することができました。
30後半でライブに通いなれてないからアリーナスタンディングでグチャグチャになりながら観るのは最初っから避けてしまうので、暴れたりなかったという不満はありません。
「右も左も、上も下も、過去も未来もなく、あるのは今ここだけ」、「武道館公演を今まで経験してきたビートルズからの歴史のつながりを受けて今回の公演が出来ている。次につなげていくために、客席に飛び込めないのは不本意ではない。本意である」というような内容のMCが心に残っています。

作品にほとんどゲストを呼んでこなかったBRAHMANが人の手を借りるようになったからこそ実現した日本武道館公演です。宇多田ヒカルが「ファントーム」でKOHH小袋成彬椎名林檎を招いたことを思い出します。
1人で進む方が気楽だから、誰かの手を借りることには躊躇いもあるけれど、その躊躇いを乗り越えた先の光景を見ることができました。BRAHMANが躊躇いを乗り越えられたのは東日本大震災という外圧によるものだけれど、受け入れて、できることをし続けるBRAHMANの姿に背中を押されます。

「梵唄-bonbai-」特典のMCダイジェストCDで、「個と個」で動いているという旨のことをTOSHI-LOWが言っていました。大きな状況に対峙するのではなく、個と個のつながりのなかでできることをする。

バンドが永遠に続かないことを知っているBRAHMANに胸打たれる一夜でした。

 

 

01. THE ONLY WAY (ANTINOMY)
02. 雷同 (梵唄 -bonbai-)
03. 賽の河原 (超克)
04. BASIS (A FORLORN HOPE
05. SEE OFF (ETERNAL RECURRENCE)
06. BEYOND THE MOUNTAIN (ETERNAL RECURRENCE)
07. DEEP (A FORLORN HOPE
08. SPECULATION (ANTINOMY)
09. 其限 (梵唄 -bonbai-)
10. 怒涛の彼方 (梵唄 -bonbai-)
11. AFTER-SENSATION (梵唄 -bonbai-)
12. 終夜 (其限 〜sorekiri〜(sg))
13. ナミノウタゲ (梵唄 -bonbai-)
14. A WHITE DEEP MORNING (THE MIDDLE WAY)
15. 守破離 (梵唄 -bonbai-)
16. ラストダンス (不倶戴天-フグタイテン-(sg))
17. 不倶戴天 (梵唄 -bonbai-)
18. ARRIVAL TIME (A FORLORN HOPE
19. ANSWER FOR... (ETERNAL RECURRENCE)
20. 警醒 (超克)
21. 今夜 (梵唄 -bonbai-)
22. 満月の夕 (梵唄 -bonbai-)
23. 鼎の問 (超克)
24. FOR ONE'S LIFE (A FORLORN HOPE)

25. 真善美 (梵唄 -bonbai-)

25曲のうち、映画「ブラフマン」のために製作された「其限」以降の楽曲が12曲であり、ベスト盤のような選曲ではなく、現在に重きの置かれているセットリストでした。

 

先に石井恵梨子さんのライブレポを紹介しましたが、Real Soundに載った小野島大さんの原稿も素晴らしいできでした。ナタリー→石井さん→小野島さんの順に読むのをおすすめします。

natalie.mu

rollingstonejapan.com

realsound.jp