渡辺潤『クダンノゴトシ(2)』


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 裏表紙に載っていたあらすじを引用します。

 卒業旅行帰りの大学生7人にかけられた、“件(くだん)”の「死の予言」。辰巳の死も束の間、余命7日間の宣告を受けたあゆみを救うため、光たちは手を尽くす。それぞれが情報集めに奔走するが、あゆみに残された命はあと3日。呪いの連鎖を止めることはできるのか―――。

 

 1巻では「辰巳」という男が余命7日間の宣告のとおり死に、「あゆみ」に宣告が出たところで終わりました。今巻では民俗学研究所教授・秀美の協力を仰ぎながら、延命する手段を講じることになります。

 連載(物語)がまだ続いているため、2巻で講じた策は成功せずに2人目が亡くなりました。3人目に宣告が行われるとともに、死の迫るいらだちから、仲良く行動を共にすることが困難になり始めたところで2巻が終わりました。

  件からの幻覚による死の宣告に続き、亡くなった「あゆみ」が「この中にいる…呪われた1人が…見つけて止めて…」と死の宣告を止めうるヒントを出しました。

 残された5人のなかに「呪われた1人」である自覚を持つ者はいるのか?「家」としての呪いか、「個人」としての呪いかはまだわかりません。

 生きていればやましい事や後ろめたい事の1つ2つはあるもので、見ないようにしたり解消する手立てを探るものです。 

 幻覚を見せる件へ、どのように立ち向かっていくのか。3人目に宣告を受けた男は「組」の事務所へ向かいました。

 どういった解決があるのか結末は予測できませんが、続きを楽しみにしています。