2023-01-01から1年間の記事一覧

TANBUN No.201〜No.210

No.201 時計メーカー、フォッシル(FOSSIL)のメルマガを登録していて、届いた知らせに「ウィリー・ウォンカとコラボ」とあった。 ラッパー「WILYWNKA」とのコラボなら買いたいと思って、いつもなら見ずに削除するメールを開封すると、板チョコの柄でかわい…

TANBUN No.191〜200

No.191 「星雲」は流通上のトラブルからこの一号のみで消滅するが、日本初のSF雑誌としての評価は高く、後年、日本のSF大会で前年度の優秀作品をファン投票で決める日本版ヒューゴー賞「星雲賞」としてその名を残すことになった。 「星新一 一〇〇一話を作っ…

「星新一 一〇〇一話をつくった人」最相葉月

平成19年(2007年)に単行本が刊行された当時に書評が掲載され話題になっていた感覚はある。けれど、実際に本書を購入したのは文庫化され、週刊文春の連載「文庫本を狙え」で坪内祐三さんが紹介したのがきっかけ。平成22年(2010年)4月15日号に掲載されてお…

年末までの読書計画

「本の雑誌の目黒考二・北上次郎・藤代三郎」(本の雑誌社)に収録されている「読書計画は修正こそが愉しい」に触発されて、年末までの読書計画を立てようと思い至った。 普段は計画ありきの読書ではなくて、その時々のバイオリズムで読書が捗ったり、そうで…

みちょぱはどこへ向かうのか?

10月22日のフジテレビ。「みちょぱ」こと池田美優さんが朝7時からの「ボクらの時代」と夜9時からの「まつもtoなかい」という2つのトーク番組に出演していました。 段取りのないトーク番組らしく話題は二転三転していきます。そのなかで、池田美優さんの…

TANBUN No.179〜190

No.179 書こうと思ったことがいくつかあったはずだけど、いざまとめようとしたら3つしか思い出せない。 No.180 メルカリで発送する時は「ゆうパケットポスト」を利用している。出勤前に投函するんだけど、マナーとして集荷時間が午前中のポストに投函してい…

古賀史健「さみしい夜にはペンを持て」

ベストセラー「嫌われる勇気」で知られる著者は過去に「20歳の自分に受けさせたい文章講義」(星海社新書/2012)、「みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門」(スマート新書/2017)、「取材・執筆・推敲」(ダイヤモンド社/2021)という3冊の文章…

樋口毅宏「無法の世界 Dear Mom,Fuck You」

樋口毅宏の発禁後第一作「無法の世界」を読む。正確には『中野正彦の昭和九十年』が出版社イースト・プレスの担当とは異なる編集者にイチャモンをつけられて回収に追い込まれた後の第一作。 本作は本作で江口寿史がなかなか装画を仕上げてくれず、やきもきす…

雑誌のファイリングの正解

マンガ雑誌「ビッグコミックオリジナル」には「オリジナリズム」というコラムページがありました。毎号3名が寄稿しており、読み物ページとして愛読していました。 「ありました」「いました」と書いたように、2023年7月5日の号で突然「オリジナリズム」が最…

新潮文庫「海外名作発掘シリーズ」

「海外名作発掘シリーズ HIDDEN MASTERPIECES」をご存じでしょうか? 大々的な宣伝はせず、証しは帯に描かれた小さなマークだけ。そんな「わかる人だけわかる」感もマニア心をくすぐる「海外名作発掘シリーズ」が、新潮文庫で継続中だ。エンタメの旧作を中心…

「老人と海」の5日間で起きていたこと

(訳・高見浩、新潮文庫) 1日目(P7~)P7 漁師は老いていた。一人で小舟を操って、メキシコ湾流で漁をしていたが、すでに八十四日間、一匹もとれない日がつづいていた。P8 全身、枯れていないところなどないのだが、目だけは別だった。老人の目は海と…

デルモア・シュワルツ「夢のなかで責任がはじまる」

2023年7月2日の読売新聞の書評欄で宮部みゆきがスティーブン・キング『死の舞踏』(2017年9月ちくま文庫/1993年)を紹介していました。書店に在庫はなく、Amazonに注文したら730ページという分厚すぎる文庫が届きました。書店に実物があれば厚さに尻込みし…

TANBUN No.175~178(印象に残ったテレビ)

No.175 一番カッコいい名前の料理名は? 6月3日放送の「人志松本の酒のツマミになる話」。千鳥・大悟が「一番カッコいい名前の料理名は何だと思います?ワシはこれだって言うのがあるから、最後に言います」と話を切り出します。私が瞬時に思いついたのは「…

坪内祐三が構想していた作品

〇『本の雑誌の坪内祐三』(本の雑誌社/2020年)) 『イレヴン・カインズ・オブ・ロンリネス』に感動した私は、この作品集を翻訳したいと思った(邦題は『寂しさの十一の形』に決めていた)。 ※作者はリチャード・イエーツ 2009年4月号スーザン・ソンタグの…

当たりの本に出会えたらうれしい

「華大千鳥」のアンケートを取ったら50対50になるものを挙げる企画で、博多大吉が「コンビニが家の近くにできたらうれしい」と言っていた。コンビニには雑誌と新聞を買いに行くだけなので家の近くになくてもいい。自分なら何がうれしいだろうか。当たりの本…

読書時間を確保するには

理想もしくは憧れ 片道30分から45分くらいの電車通勤で、乗り降りか乗り換えの駅に書店があることが理想。ヤンマガやスピリッツなどの週刊誌が出た日はそちらを優先してしまうだろうけど、寝てしまわない限りは読書時間を確保できるだろう。読んでいる本が読…

坪内祐三「玉電松原物語

2020年1月に急逝された坪内祐三さん。坪内祐三さんの著作は、大きく3つにわけることができる。「本、古本、書店」と「明治・大正」、そして「東京」。坪内さんの著作、連載を追いかけていたが、地方在住の私にとって最も遠かったのが「東京」についての著作…

目黒考二、北上次郎の功績、あるいは書評文化を作った人について

「本の雑誌」を創刊した目黒考二が逝去された。それはつまり、書評家・北上次郎の死去と同義です。 私の本に対する入り口の9割は坪内祐三さんによって作られているから、北上次郎さんのことを知ったのは、坪内祐三さんが連載していた月刊誌「本の雑誌」がき…

映画「THE FIRST SLAM DUNK」に起用されたのがロックバンドだったことについて

「スラムダンク」が映画になる。「主題歌は誰が担当するのか?」 JP THE WAVYにはNBAで活躍する八村塁をモチーフとした「Louis 8」という曲があるのだから、ラッパーが起用されることを期待しました。しかし、映画「THE FIRST SLAM DUNK」起用されたのはThe …

新品のシャープペンシルの芯を捨てる

最も無駄な物は、新品のシャープペンシルに入っている「芯」である。 新品のシャープペンシルに入っている芯の濃さは恐らくHB。私のシャープペンシルの芯の濃さの好みは、Bか2B。HBは「薄いよな」と気持ちが逸れ、書き続けることはできない。なので、新品の…

好きな文房具のこと #005 しおりファイル

しおりファイル¥880 税込 サイズ・寸法H153×D20×W158mm(本体)H135×W45mm(対応しおりサイズ) 「disk union」の子会社「book union」オリジナルの製品。読書用品を扱う会社「BIBLIOPHILIC」の10周年を記念した本(サイトで買うとプラスチックのしおりがもらえ…

長く使っている物

部屋を圧迫するダンボールやケース、積み上がった本や雑誌を見ると「こんなにあってどうするんだ」と思いもするが、近づいて1つ1つの物を見ると捨てることはできない。 物に溢れた生活をしていますが、使い続けているものもいくつかあります。 捨てられな…

小西マサテル「名探偵のままでいて」

「エンターテインメントを第一義の目的とした広義のミステリー」を募集対象とした文学賞「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作。例年の受賞作と比較して刊行前から大きく注目され、地方の書店でも大きく展開されている理由は文学賞への信頼もあるでしょ…

マキヒロチ「おひとりさまホテル(1)」

「スケッチ―」の最終6巻の刊行を控えるマキヒロチの新作「おひとりさまホテル」を書店で発見したので購入しました。マキヒロチは新作が出ると買う作家の1人です。本作はタイトルのとおり「1人でのホテル利用」がテーマとなっています。主人公1人のホテル利用…

BOOK OF THE 2022

1 AA くるまの娘 宇佐見りん2 AA 2010s 宇野維正、田中宗一郎3 AA メロン牧場‐花嫁は死神7 電気グルーヴ4 AA なんとかしなくちゃ。青雲編 恩田陸5 AA 芸能界誕生 戸部田誠6 AA 続・横道世之介 吉田修一7 AA 編集とは何か。 奥野武範8 AA 熔果 黒川博行9 AA …