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広告クリエイティブの仕事術

 「広告クリエイティブ」と呼ばれる、電通博報堂に代表される広告会社所属(あるいは出身)の広告制作者の方たちの著書が発行されるたびに購入するのが習慣になっています。
 一読するだけなので、それぞれの手法を取り入れることはできていません。
 
 しかしながら、何冊も読み続けていくうちに「あれ、どこかで読んだな」という手法が積み重なってきました。異口同音に実践されているということは、汎用性があるということです。   
 ようやく、実践できるかもしれません。


(1)具体的な理由を考える
 谷山雅計 
  受け手は一生、「なんかいいよね」「なんかステキよね」と言い続けます。「つくり手」は、「なぜいいのか。これこれこうだからじゃないか」と考え続けます。 
  広告の世界でも、いい仕事をしている人は、やはり「なぜ」を考え続けている人です。

 渡邉洋介
  ひらめきで選んでいるわけではないのです。
  ただ、ひらめきにも理由がある。「なんとなく」のなかに理由がある。
  選ぶという行為はなんとなくの行為を言語化する、要するに「理由のないものに理由をつける」ということなのかもしれません。「とにかくこれなんです!」では人を説得できません。
 
 渡辺潤平
  今日、ただ街を歩いているだけで、無数の広告コピーがあなたの目の前に飛び込んできます。そのコピーを目にした瞬間、「好き」と感じたか?「嫌い」と感じたか?あるいは、何の感情も動かされなかったか?そして、その理由について瞬間的に考えてみる。それを繰り返すだけでも、コピーを生み出す筋細胞はどんどん活性化されていくはずです。

  作品が完成するまでの工程のなかで「なんとなく」という理由で決まることはひとつもありません。作品は目的があって作られていくものです。笑わせる、感動させる、思いを伝える。セリフの最後の1文字まで、その目的のために考え抜きます。考え抜けば、必ず正解が出ます。

(2)締め切りを前倒しで設定する
 秋山具義
  本当の崖っぷち(=締め切り)が来てしまう前に、いくつかの崖っぷち(=締め切り)、つまりプチ崖っぷちを何段階か意図的に作ってしまうことです。   最終的な締め切りまでにいくつかのプチ締め切りを越えることで、アイデアが調整でき、作業に余裕が持てるようになります。

  「1週間、仕事を寝かす。余った時間で考える。」
  1 締め切りを前倒しし、自分だけの締め切りを設ける
  2 余った時間は、別の仕事に取りかかる
  3 時間を置いて、客観的な視点で見てみる

(3)考える時間をスケジュールに組み込む
 秋山具義
  自分の1週間のスケジュールのうち、確実に空いている時間を1時間でも2時間でもいいので、アイデア出しの時間にあててみてください。このように決まった時間を作らないと、ついつい怠けてしまい、やらなければいけない企画をたくさん抱えたまま、ごまかしごまかし1週間を過ごすことになってしまいます。

 渡辺潤平
   自分の一日の中には、最初からデスクに向かう時間が組み込まれていると考えてみる。つまり、企画する時間がプリインストールされている人生を生きていることにするんです。

(4)書き写す
 渡辺潤平
  コピーはただ眺めているより、自分の手を使って書き写し、自分の喉と耳を使って取り込んだ方が絶対に血肉になります。

  僕にとっては、ほぼ「師、曰く」。これ、全部書き写してみるという手も。
 (仲畑貴志『ホントのことを言うと、よく、しかられる。』帯コメント)

 渡邉洋介
  僕は他の人がつくった過去のコピーをノートに書き写し、自分の言葉で分析する、ということをやっています。(中略)手書きで書くと、記憶に残るのかもしれません。


ーー 引用文献 ーー
谷山雅計『広告コピーってこう書くんだ!読本』
渡邉洋介『「そのひと言」の見つけ方』
渡辺潤平『広告コピーの筋力トレーニング』 
小林賢太郎『僕がコントや演劇のために考えていること』 
秋山具義『ファストアイデア25』 
佐野研二郎『7日でできる思考のダイエット』 
仲畑貴志『ホントのことを言うと、よく、しかられる。(勝つコピーのぜんぶ)』