「くりぃむナンタラ」と「水曜日のダウンタウン」

f:id:tabun-hayai:20211024223646p:image

 

f:id:tabun-hayai:20211024223014j:image

10月17日にスタートした「くりぃむナンタラ」。その初回の企画は「クイズ番組で人間インストールドッキリ!!」。

「人間インストール」というのは、誰かに遠隔操作してもらい、夢や願いを叶えるという企画。

この日の放送では、「くりぃむクイズミラクル9」の収録に目黒蓮とウルフ・アロンを送り込んでいました。

クイズはカズレーザーとクイズ作家の日高大介が回答し、それ以外のやりとりは有田哲平高橋茂雄が行っていました。

f:id:tabun-hayai:20211024223450p:image

10月20日に放送された「水曜日のダウンタウン」で行われた企画は、「ラヴィットの女性ゲストを大喜利芸人軍団が遠隔操作すれば、レギュラーメンバーより笑い取れる説」。

川島明司会でレギュラーにお笑い芸人が多いため番組内クイズが大喜利のようになっている朝の情報番組「ラヴィット」。

千原ジュニア、くっきー、西田(笑い飯)、春日(オードリー)、粗品霜降り明星)、の考えた答えを「あの」が発言していました。

 

2つの番組とも腹が爆発するくらい大笑いしてしまいましたが、2つの番組が続けて放送されたことで共通することと、異なる点が見えて非常に興味深く映りました。

 

(1)仕掛けられた番組はどうなるのか?

両番組に共通して異様な雰囲気が漂い出すのが仕掛けられた番組に出演するタレントの表情から伝わってきました。番組というのは良くいえばチームプレー、悪くいえば予定調和であることをはっきりとさせてしまいました。

「くりぃむナンタラ」は司会の上田晋也も仕掛け人側であったため番組は進んでいきましたが、場の空気が悪くなり、2人と同じチームの出演者には出番がなくなり、2人対その他のような構図になっていました。

「ラヴィット」でも「ほぐした赤ラーク」や「矢田さんの歯茎のけずりカス」など朝の番組にふさわしくない答えが出てセットのポップな配色に対して異様な雰囲気になっていました。

それを象徴するのが「くりぃむナンタラ」での宮崎美子と「ラヴィット」の矢田亜希子の表情でした。

f:id:tabun-hayai:20211024223513p:image

予定調和を崩し、番組の成立すら危うくなる雰囲気を察して動いていたのが平成ノブシコブシの吉村とアンタッチャブル柴田でした。

「くりぃむナンタラ」で相手チームのキャプテンだった吉村は敗戦へ向かいあきらめ漂う雰囲気を変えようと奮闘し、「ラヴィット」では

柴田がクイズの正解を出して大喜利合戦を中断させていました。

 

(2)クイズ番組と大喜利の違い

ミラクル9」に限らず、クイズの答えは1つしかありません。そのため仕掛け側では出演者の唖然とする表情を見て笑いが起きていました。一方で、大喜利は正解が1つではなく、きれいな回答も下品な回答のどちらも正解になりうるものであり、幅の広さがありました。

「ラヴィット」では、当初司会の川島も扱いきれず「帰ってもらっていい?」とまで言っていましたが、「カラコン」の言い換えで「目玉おやじの衣替え」という回答には「上手っ」と大喜利の実力を認め、以降はただ者ではないという雰囲気になっていました。

 


(3)ネタばらしのタイミング

「くりぃむナンタラ」はそして、宮崎美子との漢字クイズ対決という最大の場面が終わった時点でネタばらしが行われました。

水曜日のダウンタウン」では「ラヴィット」が朝の生放送だったため番組終了をもってネタばらしが行われていました。

 


(4)それぞれの番組の良さ

「くりぃむナンタラ」はマジメな番組作りをしていることが企画を通してわかりました。クイズ番組としては全うに回答をするということ。仕掛けるタレント2人か操作する側にクイズの問題と解答を渡せば楽なんだけれども、それではカンニングになってしまうためカズレーザーと日高大介というクイズ王がキャスティングされていました。

生放送の「ラヴィット」に女性ゲスト「あの」を一人で向かわせるところに「水曜日のダウンタウン」のぎりぎりを攻める姿勢を垣間見ることができました。

 


(5)終わりに

「くりぃむナンタラ」のためだけに「ミラクル9」を収録するのは初回ゆえの贅沢な予算のかけ方です。

また、4月スタートの「ラヴィット」半年経過して大喜利番組のように変化してきたから「水曜日のダウンタウン」が目を付けたのでしょう。

こういう局を超えた番組のシンクロが起こると、テレビの面白さが増幅されます。たまにしか起きないから、余計に。

 


水曜日のダウンタウン」には日高大介さんの盟友であるクイズ作家の矢野了平さんが構成のメンバーに入っており、ここも胸が熱くなるところでした。

読書日記(2021年9月24日~10月2日)

9月24日(金)
外出時を利用して宅配センターへ荷物を受け取りに行く。3冊とも分厚い。

「嫌われた監督」鈴木忠平
「東京の生活史」編・岸政彦
「人口島戦記」橋本治

夕食後、読みかけになっているのは何冊もあるが、「嫌われた監督」を読みはじめる。落合博満中日ドラゴンズの監督をしていた期間のことを書いたノンフィクション。面白く、読みやすいので100ページを超えて読んでしまう。翌日は朝から予定があるので、そこで切り上げる。

9月25日(土)
午後と夜に「嫌われた監督」を読む。

9月26日(日)
妻と娘は実家へ遊びに行った。不在の間に注文していた本と雑誌が届く。

「人生の謎について」松尾スズキ
「アントロポセンの犬泥棒」川勝徳重
「調べ方の教科書」阿佐見綾香
「あのころなにしてた?」綿矢りさ
「どうやら僕の日常生活は間違っている」岩井勇気
「SPUR 2021年11月号」(佐久間宣行のマロンナイトニッポン)
「Rolling Stone vol.16(2021年11月号)」

午後から布団に横たわりながら「嫌われた監督」を読む。途中で寝落ちしながらも夕方に読み終わる。
読み終わり、落合退任後の中日ドラゴンズのことが気になり調べてみると、2012年の2位、2020年の3位を除けばBクラスが定位置になっている。セカンドにコンバートされた井端は2012年にショートへ戻っていた。落合がGMに就いた年もあったが、やはりチームの中心は監督なのだろう。
夜、「砂浜」(佐藤雅彦)と「どうやら僕の日常生活は間違っている」を1編ずつ読む。

9月27日(月)
毎週月曜日に「週刊ビッグコミックスピリッツ」と「週刊プレイボーイ」を買っている。
昼休みにいつものコンビニに行ったら「週プレ」しかなくて落ち込む。他のコンビニか駅の売店にはあるだろうが、今日は買いに行けないので落ち込む。
コンビニから戻り「人生の謎について」を3編読む。
夜、「砂浜」の最後の1編を読む。夏の砂浜での出来事を描いた小説。近所の人が銛で怪我をすることはあるが、劇的なことはそのくらいで、夏の砂浜の出来事を時間を経過させながら描かれていた。
「喰うか喰われるか」(溝口敦)を読みはじめたが、途中で寝落ちした。

9月28日(火)
トイレに「どうやら僕の日常生活は間違っている」を置き、1編ずつ読むことにした。
今日は1冊届く。写真家の平野太呂が編集した同人誌。

「OFF THE HOOK」1/5号

9月29日(水)
今日は2冊届く。

「解きたくなる数学」
LUCKY STRIKE

「喰うか喰われるか」を1章読む。明日は朝が早いのでこの辺にした。
明日も本が届くのだが、妻に何か言われてしまうだろうか。

9月30日(木)
今日届いた本

「くらしのアナキズム」松村圭一郎
「水中の哲学者たち」永井玲衣

今日は昨晩見なかった「水曜日のダウンタウン」とか「プレバト」とかテレビが忙しいから、あまり本は読めないだろうと思う。
24時に配信されたpodcast番組「POP LIFE the Podcast」の最新回は「さやわか」氏を招いての読書回。冒頭の数分を聴いただけだが、面白そうな話題。

10月1日(金)
「POP LIFE the Podcast」を聴く。音楽や映画と違い田中宗一郎さんの発言が少なく、「さやわか講師の文学概論」というような趣があった。
三原勇気さんは、知人や友人からのレコメンドきっかけで本を選んでいるという。

10月2日(土)

「人生ミスっても自殺しないで、旅。」諸隈元
「オリンピックにふれる」吉田修一
「The Meaning of Mariah Carey
「未来めがね2」荻上チキ
「ハートに火をつけないで」
「ピーチクアワビ2」岩田ユキ
「ペッパーズ・ゴースト」伊坂幸太郎
「完全版 普通の人」安西水丸

当初の予定では午前中に「あかり」の運動会へ行き、10時30分ころに終わり次第、妻と「あかり」は妻の実家へ行く予定だった。しかし、運動会が月曜日に延期されたので、妻は午前中に仕事へ行き、「あかり」と過ごすことになった。昼には妻は帰ってくるという。
予定が変わり、家族不在の間に受け取るはずだったAmazonからの荷物をばれることなく受け取れるかが心配になりました。Amazonはなるべくまとめて届けて欲しいのに、3冊くらいずつ届きがちなのがミッションの完遂には障害となります。
結果、1つは妻に見つかったが、他は回収できたので安堵しました。まぁ、注文しすぎなのが悪い。

2021年9月16日「アメトーーク」マンガ大好き芸人

ケンドーコバヤシ

f:id:tabun-hayai:20210920180237j:image

「僕とロボコ」宮崎周平


「九条の大罪」真鍋昌平

「マイホームヒーロー」原作:山川直輝、作画:朝基まさし

「うきわと風鈴 ー友達以上、不倫未満ー」野村宗弘

GANTZ:E」奥浩哉

「鑑定眼」原作:楠本寛樹、作画:後藤悠太

「JUMBO MAX」高橋ツトム

ジャガーン」原作:金城宗幸、作画:にしだけんすけ

BLUE GIANT EXPLORER石塚真一

「黒鉄のヴァルハリアン」松原利光

「颯太の国」小山ゆう

「ギターショップ・ロージー高橋ツトム

「少年のアビス」峰浪りょう

「双生遊戯」岡田淳

「三日月のドラゴン」長尾謙一郎

ダーウィンクラブ」朱戸アオ

「あさドラ!」浦沢直樹

「WITCH WATCH篠原健太

「ひらやすみ」真造圭伍

「ピーチクアワビ」岩田ユキ

「逃げ上手の若君」松井優征

 

山内健司かまいたち

f:id:tabun-hayai:20210920180254j:image

「JUMBO MAX」高橋ツトム

 

「終の退魔師」四方山貴史

「ケンガンオメガ」原作:サンドロビッチ・ヤバ子、作画:だろめおん

「地獄の教頭」大沼良太

「桃源暗鬼」漆原侑来

烈海王異世界転生しても一向にかまわん」原案:板垣恵介、原作:猪原賽、作画:陸井栄史

「九条の大罪」真鍋昌平

「トリリオンゲーム」原作:稲垣理一郎、作画:池上遼一

「デッドマウント・デスプレイ」原作:成田良悟、作画:藤本新太

ヴェクサシオン」湯川義弘

怨み屋本舗」栗原正樹

 

 

 

濱家隆一かまいたち

f:id:tabun-hayai:20210920180305j:image

「マイホームヒーロー」原作:山川直輝、作画:朝基まさし

 

「7人のシェイクスピアハロルド作石

「血の轍」押見修造

「天国大魔境」石黒正数

「BUNGO」二宮裕次

 

バカリズム

f:id:tabun-hayai:20210920180325j:image

ケンシロウによろしく」ジャスミン・ギュ

 

「TSUYOSHI~誰も勝てないあいつには~」丸山恭右

Dr.STONE」原作:稲垣理一郎、作画:Boichi

女の園の星」和山やま

「怪獣8号」松本直也

「ダイヤのA actⅡ」寺島裕二

「マイホームヒーロー」原作:山川直輝、作画:朝基まさし

ザ・ファブル Second Contact」南勝久

チェンソーマン」藤本タツキ

「GIGANT」奥浩哉

「葬送のフリーレン」原作:山田鐘人、作画:アベツカサ

ゴールデンカムイ野田サトル

 

稲田(アインシュタイン

f:id:tabun-hayai:20210920180334j:image

ジャガーン」原作:金城宗幸、作画:にしだけんすけ

 

炎炎ノ消防隊大久保篤

ゴールデンカムイ野田サトル

ボーイズ・オン・ザ・ラン花沢健吾

「たかが黄昏れ」花沢健吾

「アンダーニンジャ」花沢健吾

ゴールデンゴールド堀尾省太

鋼の錬金術師荒川弘

アルスラーン戦記」原作:田中芳樹、作画:荒川弘

ワールドトリガー葦原大介

アオアシ小林有吾

「GIGANT」奥浩哉

「WORST」高橋ヒロシ

「終末のワルキューレ」作画:アジチカ、原作:梅村真也、構成:フクイタクミ

モンキーターン河合克敏

「葬送のフリーレン」原作:山田鐘人、作画:アベツカサ

 

川島明麒麟

f:id:tabun-hayai:20210920180342j:image

「往生際の意味を知れ」米代恭

 

「定額制夫のこづかい万歳」吉本浩二

「JUMBO MAX」高橋ツトム

「Thisコミュニケーション」六内円栄

「三日月のドラゴン」長尾謙一郎

「東独にいた」宮下暁

「SAKAMOTO DAYS」鈴木祐斗

「マッシュル」甲本一

「ダブル」野田彩子

「シャングリラ・フロンティア」原作:硬梨菜、作画:不二涼介

BLUE GIANT EXPLORER石塚真一

「チ。」魚豊

「ODD TAXI」原作:此元和津也、P.I.C.S、作画:助家竹一

「ブランクスペース」熊倉献

「数学ゴールデン」藏丸竜彦

SPY×FAMILY」遠藤達哉

「シオリエクスペリエンス」原作:町田一八、作画:長田悠幸

ダーウィン事変」うめざわしゅん

「望郷太郎」山田芳裕

「北北西に曇と往け」入江亜季

寺尾文孝「闇の盾」

f:id:tabun-hayai:20210914221945p:image


寺尾文孝は元・警察官の機動隊員で、現在は日本リスクコントロール社長。

「闇の盾」の副題は「政界・警察・芸能界の守り神と呼ばれた男」。帯には以下のようにあります。

人知れず「権力者」たちが闇から闇に処理してきた事件、トラブルの数々。その陰には必ず、この男がいたーー

少し前に赤石晋一郎「完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録」を読んだので同じように昭和の事件の裏側について語った作品を読みたくて手に取りました。

結論を書けば「完落ち」の大峯泰廣ほど昭和の事件の中心にはいませんが、知らなかった出来事や人物について知ることが出来ました。

例えば、和田忠浩。『難波金融伝・ミナミの帝王』のモデルになったと言われ、和田アキ子の叔父にあたる人物。

和田は、午後三時から事務所を開け、商売を始める。そこから一時間のうちにカネを作れるかどうかで手形が不渡りになるという人間が和田を頼ってくるのだ。和田は暴力団にもかなりのカネを貸していたようだが、バブル崩壊後は資金繰りに詰まり、恐喝などで逮捕され、銀行取引停止になった。

例えば、鶴巻智徳。バブルの頃に九州のど真ん中に自動車レース場を造った人物。

鶴巻の会社、日本トライトラストは東京温泉が入る銀座六丁目のビルの中にあった。東京温泉は元メルボルン五輪のクレー射撃代表選手だった許斐氏利が始めた施設で、日本初の本格的サウナがあったことで知られる。

「許斐」「氏(うじ)」と来れば、「フリースタイルダンジョン」の進行で知られるUZIの父か祖父だろうと思い調べたら、祖父でした。帯には江本孟紀が「こんなに顔の広い人には会ったことがない」とコメントを寄せ、「本書に登場する人物」として、後藤忠政田中角栄周防郁雄小林旭佐々淳行といった名前が載っています。政治家、芸能プロ社長、暴力団などが交差する場所に寺尾文孝はいたことがわかります。

広すぎる人脈の産物である交遊録や直面した出来事をそのまま載せてしまっているから、書籍としては散漫な印象が残りました。

「完落ち」は犯罪を解決するという軸がありました。本作「闇の盾」は昭和の出来事の裏話に加え、政治・芸能・暴力団を行き来する登場人物の多さと、お金の使い方に驚いている間に読み終えてしまいました。

「墓場まで持っていく秘密」という章はありますが、書ける範囲で秘密に近いエピソードであり、本当に書けないことは載せてないだろうから風呂敷の広げ方に少し落胆しました。

著者は長野県の出身なので、時折、佐久市や長野県の直富商事など馴染みのある地名や会社名が出てきたときに接点を持つことが出来ました。

いずれにしても、フィクションでは作り出せない人物であることは間違いなく、波乱の時代を生きぬいてきたことは疑いようもありません。よくもまぁ、狂わずに死ななかったな、とも思った。

テレビ日記(2021年9月3日~9月9日)

9月3日(金)
「千鳥の芸人C-1グランプリ」を見た。
ほぼテーマに沿ったトークをしない方の「アメトーーク」だった。
「強風×早着替え対決」は、強風に吹かれるのは「変な顔になって面白いでしょ?」ということなんだろうけど、笑ったことがない。少し前なら鼻フックして重りの重力で変な顔にしていたんだろうけど、昨今の風潮を受けて強風になったんだろう。
アメトーーク」もそうだけど、ゴールデンタイムで笑ってもらおうとした結果が「変顔」なら寂しい気持ちになる。「アメトーーク」でやったら一定の視聴率を得たから「芸人C—1グランプリ」でもやったんだろうから余計に。
「元野球部芸人 ホームランダービー」は、「アメトーーク」の「高校野球大好き芸人」のなかで行われた大悟の野球対決を発展させた企画だった。
最後の相方に気づかれずにブラジャーを付ける企画で急に「テレビ千鳥」へ舵を切っていたのは、急旋回過ぎると感じた。それでもCMで予告を見た際は「テレビ千鳥」のスペシャルと思っていたので、多少の落胆はあったが、最後に「テレビ千鳥」っぽい企画が出てきたので良かった。
大悟はVTRを見るだけだと黙っていることが多いがプレーヤーになると面白さが出る。
また、「かまいたち」と「千鳥」が控室に2人きりでいる状況を自然に受け入れているように見えたので、普段から2人きりになる場面があるのかと驚きがあった。

 

9月6日(月)
録画したが通しで見ていなかったキングオブコントの会」を見る。
・「ラフ&ミュージック」と「キングオブコントの会」のような大型特番は以前ならダウンタウンとしてキャスティングされていたと思うが、両番組とも松本単独であった。
かつて今田耕司を従えていた時はボス猿感が出ていたらしいが、今回はずっとニコニコしていた。
松本単独であったから「キングオブコントの会」には浜田を題材にしたコントがあり(シソンヌの「面会」が最高だった。「6歳の時の子ども」「遺産を分けてください」)、「ラフ&ミュージック」に内村光良が出てきたんだろう。浜田ならキャスティングの電話をしただろうか?
・「憑依型」の芸人がいると松本人志が提唱していたことがある。
志村けん内村光良も憑依型と言っていたが、今回のメンバーでいうと、松本人志バナナマン設楽ロバート秋山、シソンヌじろうが憑依型に当てはまりそう。
松本人志のコント2本は居心地の悪さが松本人志のコントという感じで最高だった。番組が継続していけばキャラクターもののコントもでてくるんだろうか?
東京03に設楽統が加わった「クイズ番組」は最高であった。
ロバート秋山メインの「お昼の番組」も最高であった。
・現役でコント番組「新しいカギ」をやっているチョコレートプラネットとハナコは違いを考えたりしたんだろうか?

 

9月7日(火)
マツコの知らない世界は「芋けんぴ」特集だった。
千葉県の「寝けんぴ」が取り上げられ、VTRになると見覚えのある御殿のような建物が。
「家、ついて行ってイイですか?」で見た家でした。東京では 2021年8月11日(水)に放送されたようだが、私の住んでるとこでは数週遅れて放送されるから、より新鮮に思えた。
「家、ついて行ってイイですか?」はたまにしか見ないのに、こんな偶然。

 

「ロンドンハーツ」かまいたち・山内に対してエピソードを寄せたのは妻と弟のみだった。濱家との対比で嫁と弟しか出さなかったのか?リサーチしてもエピソードをもっている人が出てこなかったのか?後者なら恐ろしい。


9月8日(水)
水曜日のダウンタウン内で、キングオブコントの審査員が松本人志を除いて新しい顔ぶれになると発表になった。
バナナマン設楽統が外れるのは残念であるが、さまぁ~ず三村とバナナマン日村を外したので良い判断であると思う。とはいえ、設楽が残留する可能性も残っている。
どんな顔ぶれになるだろうか?東京03飯塚は確定というのがもっぱらの見方。
5名だとして、設楽(バナナマン)、飯塚(東京03)、田中(アンガールズ)、板倉(インパルス)あたりかなとは思うが「お笑いの日」には有田哲平も参加するようなので有田が審査員ということもあるのか?「ラフ&ミュージック」を伏線にして、まさかの内村光良があるのか?

松本人志内村光良有田哲平、設楽統、飯塚悟志だったら喝采を送る。

 

9月9日(木)
「プレバト!」は金秋戦の予選1日目だった。
中田喜子、フジワラ藤本というブロックのなかで最高位にいる人が順当に決勝へ進んだ。波乱はなかった。
フジモンが名人になったかなんかの時に当時の妻が「がんばってますね」みたいな手紙を書いていたな、と不意に思い出した。

 

ダウンタウンDX」を途中から見る。お笑い事務所括りの回だった。
・ザ・マミィ林田さんは声が良い。
・ウェストランドを介してダウンタウンの2人が太田光&太田社長のエピソードを聞いたり、浜田が「田中は?」と聞いていたりしていて、共演の可能性について期待が膨らんだ。
人力舎おぎやはぎ矢作を起点に福利厚生が改善されていることが具体的にわかった。人力舎の雰囲気を矢作が変えたことは読んでいたが、社員の住居手当にまで関わっているとは知らなかった。
陣内智則島田紳助を「島田紳助師匠」と師匠をつけて呼んでいた。はぁ?って感じ。
ダウンタウンビートたけし島田紳助明石家さんまがそれぞれバンドを組んでイベントを開催したときに警備係をやっていた、というエピソードを話していた。「明石家さんまヒストリー2」(エムカク)に載っている時期の話だなと思った。
サンミュージックの副社長になったブッチャアがダウンタウン横山やすしに番組で怒られた話をし、「そこにいたんや?」とダウンタウンの2人が揃って驚いていた。
島田紳助師匠」という呼称以外は全方位的に面白かった。

 

アメトーークは「キックボクシング大好き芸人」だった。
なんとなくでしか知らなかったことを具体的に知ることができた。
那須川天心は15歳でデビューしてたとか、武尊のファイトスタイルとか、兄弟対決とか、ベテランのリベンジとかが印象に残る。
KAMINOGE」を読み返そう。

 

「かまいガチ」は山内がフリースタイルラップ対決をしていた。相手はさらば青春の光の森田、トンツカタンの森本、とろサーモンの久保田。
星野源オールナイトニッポンで披露されたオードリー若林のラップを経た耳では、何をしてんだ?って感じ。
フリースタイルラップもいいが、ちゃんとリリックを考え抜いたラップの方に強い魅力を感じる。

ネタバレは気にしない

ネタバレには2種類あります。「物語の結末」と「競技の結果」です。

「競技の結果」の方はオンタイムで接することのできない人が結果に触れるのを回避しようとしたが「ネタバレを食らってしまった」と言うように、受け手に責任があります。

「物語の結末」の時間軸も「競技の結果」と同じであれば、発売日や公開日以降に「ネタバレに接する」のは受けての責任であるはずです。しかし、昨今は発売日や公開日以降であっても結末を明かすのを避けるようになっています。

読書記録アプリ「読書メーター」には感想を書き込む際、ネタバレがあるかどうかのチェックボックスがあり、チェックを入れると靄がかかったような加工がされる仕様になっています。
小説の帯には「ネタバレ厳禁」と書かれ、公開直後の映画を語る際は結末に言及することを回避されています。
受け手側がネタバレを行った者に対する糾弾を行うこともあるため、送り出す側は「ネタバレを含みます」とエクスキューズするようになりました。

そもそも、結末を先に知らされたくらいでコンテンツの価値は揺らぐのでしょうか?
M-1グランプリ」や「キングオブコント」は誰が優勝するかよりも、新しいコンビの登場や
応援しているコンビの奮闘、生放送でみることでTwitterのタイムラインから感じる熱狂に重きがあります。
ラッパーの新曲にフィーチャリングされたゲストはYouTubeのプレミアム公開を観て知っても、Twitterで知っても驚きは変わらないはずです。

タイタニック」でタイタニック号は沈んで、「シックスセンス」の子どもは幽霊だったってのは公開から20年くらいの年月が経っているから今さらワーワー言われることもないんでしょうが、20年待たなければいけないのでしょうか?

追いかけているNHKの朝ドラ「おかえりモネ」は1週間分溜めて数話ずつ見ていますが、スマホを見るたびに今日はどんな進展があったかをネットニュースに知らされます。結末を知らされたとしても「おかえりモネ」を見なくなることはありません。
物語の閉じられ方にも関心はあるけれど、私には清原果耶や蒔田彩珠(モネの妹の未知)、恒松祐里(モネの友人の明日美)が存在感を発揮してくれることの方が重要なのです。
余談ですが、「おかえりモネ」の脚本家・安達奈緒子は「きのう何食べた?」も書いていて、西島秀俊内野聖陽という主人公2人が「おかえりモネ」では上司と父親でキャスティングされていて、モネの会社に来て2人が語り合うのはファンサービスでもあったのかと推測します。

物語に接する際は結末よりも、語り口や語られる言葉、結末への道筋を重要視しています。
しかしながら、昨今のネタバレ回避への過剰な対応は、結末を何よりも重要視するようになっているためでしょうか?
結末の重要視については、「M-1グランプリ」での審査員コメントで耳にする「もうひと展開欲しかった」「オチが弱かった」にもつながります。

ネタバレ回避の風潮の一方で、ファスト映画のように結末だけを拾い上げるものにも需要があります。ファスト映画は著作権侵害で取り締まられて根絶されるのであって、需要がなくなったからフェードアウトしたわけではないので、この問題に片が付いたわけではありません。

「どこでもドア」ができても旅行の楽しみはなくならないよな、と今は思うんですが、実際にできたら旅行なんてしなくなるんでしょうか?

結末を重視する風潮が続いているので、「遠回りじゃないよ/真っ直ぐな道を蛇行しているだけ」と歌うアナログフィッシュがメインストリームを闊歩していないことの理由も察せます。

わかってねぇな。

エムカク「明石家さんまヒストリー2 1982~1985 生きてるだけで丸もうけ」


〇不世出の明石家さんま

今のピン芸人明石家さんまを置き換えようと試みて、結局誰にもあてはまらないことに気づきます。

明石家さんま笑福亭鶴瓶所ジョージといったお笑いコンビを経ていないピン芸人の司会者がいません。

今のテレビで司会をするのは、お笑いコンビという軸のある司会者ばかりです。

純粋なピン芸人の司会者は、Wコージというユニット経験はあるが、今田耕司くらい。

陣内智則は司会への熱があるかは不明。

 
〇「明石家さんまヒストリー」は何巻が一番面白いのか?

1巻 1955年~1981年 27年間

2巻 1982年~1985年  4年間

3巻 1986年~1992年  7年間

 

私は明石家さんまのファンというわけではないけれど、それでも「明石家さんまヒストリー」に引き込まれ、買い続けるんだろうと思わせられます。

2022年の初春に発売が予定されている3巻は「さんまの結婚」という副題がついているので、大竹しのぶとの共演から1988年の結婚を経て、1992年の離婚までが描かれるのでしょう。

明石家さんまについて詳しくないのでウィキペディアをみたところ、結婚している期間はレギュラー3本程度を残し、仕事を絞っていたとありました。離婚後は家に絡んだ借金返済のためレギュラーを増やしたとありました。

ここ数年はドラマに出演することはなくなり、「明石家マンション」のようなお笑いの濃い番組もすることなく、ニュースキャスターもせず、雑談芸を極め、自由にやっているように見えます。

 

さて、「明石家さんまヒストリー」は何巻が一番面白いのでしょうか?

1巻にはビートたけし笑福亭鶴瓶などと無名の時に会っていたという話や東京に駆け落ち同然で行っていた話が載っていて面白かったのですが、自分の得意技を「雑談芸」に定め、多くの番組にも出演する体力を持つ20代後半の若さで仕事にギアがかかる2巻が最も面白いように思います。

 

〇「明石家さんまヒストリー2 1982~1985」の読みどころ

1)「雑談法人・参宮橋金曜サークル」

本書で最も心引かれたのが、「雑談法人・参宮橋金曜サークル」の章。

木村政雄「さんま君からの注文は、金曜の夜は絶対に空けておいてほしい、というもの。てっきり女のコとデートでもするのかと思ったら、そうではなくて、フジテレビの『ひょうきん族』のスタッフと長時間のミーティングをやっていた。(中略)この会議で長期的な戦略を立てたり、コントのアイデアを詰めたりしていたんですね」

 
明石家さんまヒストリー」の特徴として、章というか区切りに付けられているタイトルと違う話も織り込まれています。時系列で区切っていることの制約と、話題ごとにタイトルを付けていたら区切りが多すぎてしまうからでしょう。

 

「雑談法人・参宮橋金曜サークル」で区切られた箇所には、「雑談法人・参宮橋金曜サークル」の成り立ちだけでなく、同じマンションに住んでいた研ナオコとのやりとり、そして師匠である笑福亭松之助との交流が描かれています。 

笑福亭松之助

「ある週刊誌から電話があって、さんまさんに取材に行きましたら、師匠から手紙が週に一通、時には二通くるということで、そのことについてお伺いしたい。(中略)

 電話の相手は、さんま君は師匠の手紙を『宝物』だといってますよ、といった。(ええっ、かなわんな、そないたいそうに言われたら)わずか一枚か二枚の紙片が私と彼をしっかり結んでいるのである。受け取る側の心を有り難い(あることかたし)と思って、私は電話を切った。後日、週刊誌が届けられた、茶封筒をもった杉本が一ページに写っていた」

さらに、三宅恵介の証言が追い打ちをかけます

「さんまさんは、落語をやっていないけれども、落語会の師匠に教わったことを、大切に持っているかたなんです。

 ひとりでいるとき、さんまさんは、思いついたことを、大きなノートにメモしていますよね。あの人、そういうことをしている姿は、人に見られたくないでしょうけれども」

 

他にも読みどころは多いので、駆け足で。

 

2)NSCダウンタウン(1982年)

明石家さんまダウンタウンが同じ画面に映る機会は少なく、「笑っていいとも!」の最終回がいまのところの最後です。

NSC入学当時のダウンタウンをさんまも見に行ったことを紳助が話す場面が引用されています。 


紳助「ほんで、あれ、えらいもんやねぇ、本人の目の前で言うのはなんやけど、終わって帰って、さんまも行って、巨人も行って、帰ってきて会話したときに、“どうやった?”って言うたとき、“一組だけ、いるな”って言うてん。“一組だけズバ抜けてるわ”って言うて。“誰?”って言うたら、ダウンタウン(当時のコンビ名=松本・浜田)って。3人とも意見は一致やったで」

 
3)「笑っていいとも」との関わり

タモリ小田和正を嫌いなのは知っていたけれど「テレフォンショッキング」で共演があり、なおかつさんまが小田へつないでいたことが驚きでした。

 

4)「ひょうきん族」で産み出したキャラクター

ブラックデビルブラックデビルジュニア、アミダばばあナンデスカマン、サラリーマン、妖怪人間・知っとるケ、パーデンネンタケちゃんマンの相手役となるキャラクターを4年間のなかでいくつも産み出しています。コントのキャラクターに特化した対談を松本人志とやって欲しいくらい。

 

5)雑談を極めていく

1対1のトークが笑える番組になるのは明石家さんまくらいで、「笑っていいとも」のコーナー「タモリ・さんまの日本一の最低男」や「さんまのまんま」などが1984年、85年に始まています。

エムカクはそれを「“漫談”から“雑談”へ」としています。

著名人の話をテレビで聞くだけなら、黒柳徹子林修が2021年のテレビにはいます。でも、教養というか、ためになる話を提供しようとしていて雑談にはほど遠く。

 

6)とにかく活発な明石家さんま

4年間の間に、松田聖子と交流し、大西秀明を引き上げ、たけしのラジオに出て、紳助と曲を出し、ラジオに出て、桑田佳祐に曲を作ってもらい、草野球して、テニスして、日本サッカーリーグの広報活動をして、ハワイに傷心旅行行き、ニューヨーク弾丸ツアーに行き、所ジョージと初コンビを組む。

「なぜそんなに元気なのか?」と著者も書いてしまうくらいに活発な4年間。

 

7)いくつかの死

1983年~85年、28歳から30歳にかけて近い存在の死がいくつも訪れています。

弟、林家小染、祖父・音一。加えて、日航機の墜落。

日航機の墜落については「運命を分けた」と添えられており、紙一重であったことが書かれています。

僕の知る限り、さんまさんが「生きてるだけで丸もうけ」という言葉を口にされるのは1986年以降。この1985年に起きた日本航空123便墜落事故を契機に、「生きてるだけで丸もうけ」を座右の銘とし、生涯大切にしようと心に決めたのではないかと思うのです。