クレームを入れるときに気を付けたい5つのポイント

【クレーム】
貿易で、売手が契約違反をした時、売手に損害賠償を請求すること。
「―がつく」。一般に、苦情・請求。

 

「クレーム対応」とは一般に「会社に所属する私が、顧客から受けたクレームに対応すること」を意味しています。
クレームを受ける時の対応はネットでも書籍でも職場の研修でも溢れていますが、自分がクレームを入れたいときの対応は、ほとんどまとめられていません。

 

今回のエントリにあたり、「クレーム 入れ方」で検索して引っかかったブログの内容は、「1.相手の嫌がることをする」、「2.怒りを抑えて冷静に自分が嫌だったことを話す」というもの。
この程度ならまだ自分のエントリが入る余地はあるなと感じました。

 

以下が、私なりにまとめた「クレームを入れるときに気を付けたい5つのポイント」です。

 

クレームを入れる目的は、「不利益を被った」「最初に提示された内容と異なる」等に対する異議申し立てです。


① 契約書は相手(会社)側に有利になるように作成されていることを念頭におく
会社の作成した契約書は、その会社が有利になるように作成されています。契約書をじっくり読めばこちらのメリットになることが書いてあるのでは?という期待を持たないようにしましょう。
契約時にしっかりと契約書を読むことはないので、ここは仕方がないと思って諦めます。

 

② 最初の連絡は企業の問い合わせ窓口から行う
担当者に連絡した場合、担当者が処理して終わりとなる可能性があります。悪く言えば、もみ消される可能性があります。
末端の担当者は裁量が限られているので、最初からおおごとにする気持ちで代表メールなり、HPの問い合わせ窓口から連絡します。
「問い合わせ~最初の連絡が来るまでの時間」はその企業の危機管理意識の高低を判断する目安にもなります。

 

③ 担当者(営業マン)に全責任がかからないようにする
担当者(営業マン)を吊るし上げても意味がありません。担当者がクビになったところで、こちらにメリットはありません。
担当者は会社の方針に沿っているだけであり、そもそも会社の基準や方針に欠陥があるのでは?と主張し、あくまでも会社はどう対応するつもりですか?と問うていきます。
担当の営業マンとはどうせ二度と会うことないでしょうから「おおごとになって怒られてるだろうなw」とほくそ笑んでおきましょう。

 

④ 電話や訪問を避ける
謝罪のマニュアルには「直接訪問しろ」と書いてあるのでしょうか?直接訪問するのが最適な謝罪であるかのような風潮があります。
電話や訪問されて、対応する時間を割くのは無駄な労力です。早く切り上げたくて、不利益のまま問題を終結させてしまう危険性もあります。
そもそも相手は営業のプロであり応対してきた場数が違うので、電話や訪問で相手の土俵に乗ってしまうと分が悪くなります。土下座されたときに適切な対応がとれるのならいいのですが、私にはできません。頭を踏んだら逆に傷害で訴えられてしまいます。
メールなどの書面なら相手の発言を検証する時間をもつことができ、こちらが不要な発言をするのも予防できます。
証拠を残しやすいという面でもメールの方が良いでしょう。

 

⑤ 脅迫ととられるので損害賠償としての見返りを要求することはしない
補償を要求するだけでなく、見返りを匂わせるのも脅迫と取られかねません。相手方には法務担当がいて、こちらは素人であることを常に意識しましょう。
見返りが来ないことを前提としてください。
あくまで、自分は傷ついている、落ち込んでいる、あなたの会社を選んだ私が悪いとし、相手からの謝罪を引き出すのが重要です。

 

 

以下は以前クレームを入れたときのエントリです。当時はクレームの入れ方を意識していませんでしたが、おおもとの考え方は変わっていませんでした。

tabun-hayai.hatenablog.com